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奥羽の里、岩手県西和賀町内で耕す暮らしを営んでいます。日々の山村のスケッチや、農産物の販売も行っております。

奥羽の山里からの農村通信
▼新規就農のレポートです

奥羽の里へIターン移住し、住居を構え、井戸を掘って農業を開始した1996年〜2000年頃の日常を綴ったページです。

            
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カナディアンファームを訪問〜寒天工場エピソード2
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    カナディアンファーム

     

    12月5日の夕方に寒天工場に着いて、翌6日から仕事が始まりました。その6日の早朝、1時間だけ「庭」の仕事をやりました。2人で組んで寒天の載った積み重ねてある板を1枚ずつ持ち上げて並べ広げていく仕事。その後、朝食後より私は「水舎」でテングサを洗浄する仕事になったので、後にも先にも「庭仕事」はこの1時間だけでした。

     

    その時に板を広げる仕事を一緒にやったのが、吉田さんです。吉田さんは「カナディアンファーム」のオーナーであるハセヤンこと長谷川豊氏の生き方やファームの取り組みに触れて共感を持ち、他県から茅野市(あるいは原村?)に移住された方です。早朝5時前から8時まで寒天の仕事をし、それからファームに行って夕方まで作業(修行)をするという生活をされていました。

     

    自分の手で建物を作り、食材を作り、自給で生きていく王国を作る。そんな希望を持って京都生まれのハセヤン氏は高校生の頃に八ヶ岳山麓の「酋長」と呼ばれる農家に弟子入りしたことがきっかけで、消防士になったり、アメリカへ渡り修行の旅を続けたりして、最終的この八ヶ岳の麓に農場とお店を開きました。

     

    その建物は極めて独創的で、オーナーのハセヤンが廃材や自分で切った木(カラマツが多いようです)を使って吉田さんたちお仲間と一緒に作ったものです。余談ですが、ハセヤンは「テレビチャンピオン」という番組で「廃材を使った建物作り」のチャンピオンになったとか。

     

     

     

    カナディアンファーム1

     

    その独創的な構築物を写真に撮りたいと、ダッシュでテングサの仕事を少しでも早く終わらせて、日のあるうちに訪れようと頑張り駆け付けました。独特の曲線が良いですね。。写真はフォトショップで少し明るくしましてありますが。

     

    こうした壁のない建物はお客さんが食べるスペースなんだそうです(冬は閉鎖ですが)。

     

     

     

    カナディアンファーム2

     

    このような窯でパンを焼いています(ピザではないそうです)。カナディアンということで出てくる料理はサーモンとかお肉が中心になります。薪も廃材が取り入れられていますね。

     

     

     

    カナディアンファーム3

     

    最近作ったというツリーハウスです。訪れた子どもたちの遊び場所としての意味合いだとか。ハセヤンオーナーは子どもたちに自然で生きていく技や、自給の知恵などを教えたいという気持ちを強く持った方のようでした。

     

     

     

    カナディアンファーム4

     

    こちらの部屋で寒天の同僚吉田さんやその友人のスタッフさん、そしてハセヤンとも話をして工場に戻って来ました。冬の時期でもこちらで料理を食べることはできますので、HPで検索して訪れてみてください。そしてここで働きながら、何かを得たいと思っている方も、訪れてみていただきたいと思います。

     

    ハセヤンについては、下記の本に10ページほど紹介されていて、私はここにある蔵書を借りて読みました。職業としての農業経営という視点での一般の農家の方には関心は薄いかと思いますが、私はいろいろと考えさせられました。

     

    自分は大学時代から内面ばかりを見て生きて来たタイプです。関心事は自己意識とか、認識の背景にあるものとか、物自体とはどういうことか、とか。。ハセヤンや吉田さんは、もっと外に向かって行動しています(世界を旅する寒天釜係の坂口さんも同類ですね)。建物を建てるだけではなく、子どもたちを募って体験学習を行い無償で技を教える。震災の時は即座に救援に向かい、そのような状況でどうすれば良いか体で判断して手を差し伸べる。。

     

    気持ちがあってもすぐにそれを表すということは、そうできることではありませんし、むしろ困難なことです。農家であれば、いまこの目の前の農作業を捨てて被災地へ行けるか、とまず自問自答するでしょう。

     

    自分がもし、信州大学生の時から再スタートするとしたら、ひょっとしたら、こういう現実社会へ積極的に飛び込んで自らの精神や肉体を「意識」や書籍からではなくて、現実社会から行動して学び、そして自分の王国を具体的に表現したい、という選択肢を持ったかもしれません(もっとも当時の自分のままに戻るなら、何度やっても同じルートを辿るのかもしれませんが)。

     

    もっとも、それはいまからでも遅くはないし、農家として鍛えられ、また寒天工場で鍛えられ、実際、社会とも無縁ではありませんし、子どもに何を伝えるべきか具体的にいつも考えます。いまからでも自分なりの王国は築けるでしょうか。

     

    2月16日の朝、吉田さんが吉田さんの王国を実現できますようにと願って、握手して別れました。

     

    冷燻サーモンを土産に買いました。ハセヤンや吉田さんの描く夢を自分になりに解釈しつつ、思いを馳せながら晩酌にいただきました。生の感じが濃いワイルドなサーモン料理でした。焼酎にもよく合う美味しかったです(子どもには生臭い感じと敬遠されましたが。。)

     

     

     

    寒天工場のすぐ近くにある諏訪中央病院院長の鎌田氏が書いた本です。確か150ページからハセヤンが取り上げられていました。

     

     

    posted by: 渡辺哲哉(園主) | 日々の暮らし | 08:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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