秋の繁忙期真っ只中にいます。切り花りんどうを出荷している当園では、9月20日まではお彼岸需要期の出荷に追われる日々でしたが、半ば並行する形で極晩生のりんどうの出荷も重なっています。お盆以降、肌寒く日照不足の日が続いたため、彼岸りんどうの開花が前進化、稲の登熟は遅れ、という傾向の気象。。彼岸品種に続き、旺盛なボリュームのまだ若い極晩りんどうに毎日追い立てられるようにして出荷を続けています(値段はどうなんでしょうか。。)。
そんな合間を縫って、なんとか稲刈りの準備を進めることができました。シルバーウィーク休みの子どもたちが助けになりました。毎年ハセの横棒(ホケ)をお隣の家の作業場の2階から下ろす仕事を手伝ってくれるようになっていて、今年もおだて、すかせながら、すべて子どもらが下ろしてくれました。
下ろしたホケは、ハセ柱のある現地まで運びます。トラックの荷台に付けて運んだこともありましたが、長いし、結局うまく載ってくれませんで、人が持って運んだ方が結果的には早いだろうということで、今年はそうしました。結構、重いんですが、頑張ってくれましたね。あとでアイスを買いに行くことになりますが、まあそのくらいの出費は仕方ないでしょう。
ここからは翌日の作業ですが、今度は柱にホケを組んでいきます。縛っている間、傾くホケを支えてくれる作業も必要で、これもまた力を要する仕事です。「田んぼの仕事は疲れる〜」の言葉に、「田んぼに力と書いて、何と言うか」などと変な会話をしつつ、何とか組み終えました。
実を言うとこのハセを斜めにならないように補助的に載せておく4段フックの棒を作っておけば一人でもできる仕事です。冬のうちに、憶えていたらその補助棒を作っておきたいところです。そうすれば、高さもビシッと揃います。
次に、現在にんにくを植える時期に既になっていて、そのため8月に北上市の養豚農家から豚糞を仕入れて撒いておいた畑を最終的に掘る作業をやりました。耕耘して畝立てして、そしてマルチを張る作業もシルバーウィークの大きい作業でした。畝立てまでは一人でやる機械作業ですが、マルチ張りは2人ほしい作業で、当園では135mmマルチの筒の中に1.8mの支柱を入れて、両側にはみ出した支柱を持って2人で畝をまたいで通路を歩きながらマルチを掛けていく方式でやっています。写真はそうして掛けた後のマルチの覆土をしているところです。
シルバーウィークが終わった翌日の24日には、岩手県立大学の学生6名とそのゼミの先生が農業研修に来てくれました。りんどう採花・小麦の播種と覆土・にんにくの植え付けの3つの作業を3班に分かれて、全員がすべての作業を経験してくれました。
小麦播種に先立って、ぎりぎり前日の23日に、トラクターで耕起しながらロータリー作業機の尾輪で蒔き溝の跡付けをやっておき、なんとか播種日に間に合いました。40cm間隔で耕起部分を重ねながらの耕耘ですので、土はこなれてくれますが、時間がかかります。そこにお風呂で46度の消毒をした種を脱水機で絞って、ザルに取って蒔いていきます。写真は南部小麦用の1反歩の畑でん学生さんに蒔いてもらっているところです。小麦の播種など、なかなか体験できる機会がないでしょうから、ちょうど蒔きどきの日で良かったでしょうか。天気もしばらく良かったので助かりました。
上の写真は、こちらに移住した平成8年に最初にりんどうを定植した畑で、それを廃園にしてからは10年以上畜産農家に牧草地として委託していました。それを小麦の注文が多いため、この10アール分を新規に増反した次第です(手前は牧草地です)。ここはにんにくとの輪作にせず、南部小麦だけを栽培する畑にいたします。
これは別の畑ですが、蒔いた跡の覆土の様子です。品種はアリーナで、まず全部蒔いた後に、余った種を重ね蒔きして使い切り、全部蒔き方が確定してから、覆土に入ります。こうやって長靴で土を被せていきます。楽な作業です。隣ではにんにく班がにんにくを植えてくれています。品種はホワイト六片で、これは秋のうちに発芽してくれるため、年内の生育を期待してまずこの品種から植え付けします。八木と八幡平は翌春の出芽なので、後回しになっています。
そして稲刈りも開始しました。これはまた別のブログ記事にしようと思っていましたが、結局この記事を書き上げることができずに作業項目が溜まっていき、いろんな作業の寄せ集め記事になってしまいました。。いわてっこの稲刈りは終わり、あとはまだ青いひとめぼれの完熟を待っているところです。今日はこれから悪天候の予報が出ており、気がかりです。稲もハセにかかっていますし、りんどうもまだこれからのものが2品種残っていて、無事を願うばかりです。
最初に刈ったいわてっこ約7アール分を10月の5日頃にやや高水分(17%)のまままず脱穀し、好評の「瑞々しいまい(米)」として出荷いたします。年内くらいに食べ切ってもらえるならば、17%で全く問題ありません。のちにひとめぼれも一部17%米を出荷します。残りはそのまましばらくハセに掛け、16%を切るまでにし、またハウスの中にも掛けまして、これは15%を切る水分を目標とし、来年の夏場の最終出荷段階の米とします。今年は稲刈りが遅れているため、さらに遅れてこれから刈るひとめぼれをハウスハセに掛けることになるかもしれません。