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▼現在の奥羽の山里新着情報館

2019年3月からサイト本体と新着ブログを同時に移転しました。本体のページと併せまして、最新の記事はこちらからお願いいたします。

奥羽の山里農村いちば
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奥羽の里、岩手県西和賀町内で耕す暮らしを営んでいます。日々の山村のスケッチや、農産物の販売も行っております。

奥羽の山里からの農村通信
▼新規就農のレポートです

奥羽の里へIターン移住し、住居を構え、井戸を掘って農業を開始した1996年〜2000年頃の日常を綴ったページです。

            
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稲刈りが終わりました
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    稲刈り2018

     

    稲刈りが無事終わり、新米の出荷を開始しました。夏の高温傾向に支えられ稲には良いシーズンだったと思います。稲刈り時に雨が多かったのには多少泣かされましたが、ただ昨年のようなひどいぬかるみでの稲刈りということはありませんでした。去年のあのひどい稲刈りのヌカリというのは、ちょうど7月の中干しの時に、雨が続いたことにより、十分な干せ方ができなかったことに由来したと思っています。確かものすごい猛暑が7月初旬に来て、その後の中下旬の中干しの時に雨が続いたと記憶しています。それだけに今年は中干しに注意を払い、端の方だけですが溝を掘ったりして十分な干し方に努めました。それが功を奏したのだと思います。稲刈りの時期に雨が続いても、割合と水がはけて、あんまりひどい状態にはならず、一部例年通りの難所はあったものの、まずは問題なく進めることができました。

     

     

     

    稲上げ

     

    稲刈りスタートは1週間遅れましたが、土曜日に子どもたちの手伝いもあり、りんどう収穫・にんにく植え付け・小麦播種と稲刈りが重なるこの最大の繁忙期をまずは乗り切ることができたところです。

     

    稲を運ぶ運搬車(キャリア)が古くなっておりまた小さくて、次はこの機械の更新が急務です。キャリアというのはどの家でも需要があって、なかなか中古品として出回らないんですよね。ハーベスタも去年苦心して機械更新しましたが、これも大事に使っていかなくてはいけない道具です。

     

     

     

    ホケ降ろし

     

    ハセ掛け天日乾燥にこだわる当園では、このハセの準備(それと片づけ)が結構大変な作業になります。ホケと言ったりしますが、横に掛ける杉の棒を古い小屋の2階から降ろしてハセの柱のところに運ぶ作業です。3人がかりでも半日以上かかる工程です。

     

     

     

    ホケ運び

     

    棒は2本ずつ引きずっていきます。中学生になった息子は現在野球部ですが、「巨人の星」テーマ曲冒頭のフレーズが頭に流れてきますね。将来、甲子園での勝利投手のインタビューで、稲を掛けるハセの棒の仕事をして体を鍛えました、と答えてくれたらと。。

     

    最初は紐を使っていましたが、脇に抱えた方が楽と気づいたようでした。

     

     

    麦蒔き

     

    さて、小麦の播種も3〜4日遅れで何とか進めました。

     

     

    小麦にんにく生育中

     

    現在は発芽も終え、順調に生育中です(写真はアリーナ)。左の方はにんにくです。周囲は紅葉ですね。トリミングしてしまいましたが、日付は10月27日です。この日から今日で4日間連続で雨です。前の日の26日に、予報を見て今日が最後と思い、最後まで掛かっていた稲の脱穀をしました。素晴らしい秋晴れで湿度も低く、良い状態で脱穀を済ませることができました(脱穀は日中の短時間で集中して行われる緊張感を伴う作業ですので、写真を撮る余裕はありませんでした)。この日にやれず次の機会を待っていたら、と思うと、この予報通りの雨続きで生きた心地がしていなかったことでしょう。それほど日本海側の秋は天候が崩れやすい、綱渡りの作業になるのです。現に寒気が入ってきて居座ったり、冬型になったりが続いています。

     

     

     

    にんにく植え

     

    にんにく植え付けも長期化していて、ようやく昨日種を置くところまで全て終わらせて、あとは土が乾いてから行う覆土が一部残っているというところです。病害虫のりん片を植え付けることがないように「ツルツル植え」を行い、りん片の準備に時間を要した次第です。健全なりん片のみを植えることが栽培の最重要ポイントです。

     

     

     

    黒にんにく2018

     

    一方、今年の黒にんにくもまずは順調に仕上がっています。にんにくが新鮮なうちに製造してしまうことがポイントのように思います。にんにく植え付けのための皮むき作業が夜なべ仕事でずっと続いておりましたが(ラジオで日本シリーズを聞きながら)、今夜からは黒にんにく仕込みのためのにんにくの皮むき調整が夜なべ作業になります。

     

     

     

    生姜は不作

     

    にんにくと並んで生姜にも力を入れたいと努力しております。が、ここはやはり寒い北国。植え付け後の6月に、去年と全く同じく寒い日が数日間続いて、発芽不良をきたして、結果収穫量も少なく、かつどれも小さいです。2年続きでダメだったので、ここは明らかに無理なのでしょう。ただ2年前の初年度のみ、運が良かったのか、普通に採れたのでした。安い種にしたのがまずかったのでしょうか。。数を取ろうと欲張って種を小さく割りすぎて、発芽や成長のパワーを奪ってしまったということでしょうか。

     

     

     

    ブルーベリー紅葉

     

    10月も終わります。沢内は紅葉の最盛期、から過ぎようとするところです。ブルーベリーの紅葉です。今年は当地は不作の年でした。

     

     

     

    たらの木紅葉2018

     

    こちらはたらの木の紅葉です(10月27日撮影)。あと1週間くらいで全部枝ごと落葉し、縦に伸びる幹だけの姿になります。

     

    これから、猛ダッシュでりんどうの刈り取りや残骸の片づけ、廃園にするりんどうの支柱抜きと耕耘整地、ハセの片づけ、ブルーベリー等の雪囲い、など秋じまいが始まります。そして最後の仕事はこのたらの木の伐採と収納です。

     

    積雪というお尻は目の前にきており、この2週間が勝負です。いろいろ研修旅行やらで出かける用も多く、かつ天気も悪い。無事作物を雪の下にせずに片づけ、管理し終えられるかどうか、ですね。

     

     

     

     

    posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 08:02 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    除草の日々
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      チェーン除草作業中

       

      7月に入り、雨が続いたり高温の晴れが続いたり、総じて多湿な日が岩手でも続いています。ここ沢内では30度超えは滅多になく気温28度でもかなりの暑さに感じてしまいますのに、西日本での被災地では、35度の環境で土ぼこりが舞う足場が悪い中の重いスコップ作業、ただただお身体のご無事を祈るばかりです。

       

      広島市内からキリンビール工場を越えマツダの工場がある府中町を経て、水分峡(みくまりきょう)へ遠征し「石ころび池」で大鯉釣りに挑んだり、瀬野川方面で毛針を使ったハヤ・ヤマベ釣りで面白いように釣れたり、呉方面へと国道31号を走って音戸の瀬戸から倉橋島へ渡って海浜での投げ釣りを楽しんだりした、懐かしい中学生の頃の記憶の地がニュース映像で流されています。広島市内を拠点に西側では宮島方面へ、北部では水内川(湯来町)へヤマメ釣りと、結構広範囲に遊んだものでした。当然自転車での釣り行脚ですが、ここ岩手で車で走る感覚と比較すれば、広島の時の方が実際狭い範囲での活動だったのでしょう。

       

      こんな状態の時に何もできないでいるのも切ないことでありますが、農家として日々目の前で要求される作業に汗し、手に余る規模のこの田畑をできうる限り万全に管理し、最善の収穫へ向けてたゆまぬ努力を続けることだろうと思います。

       

      お米の在庫もだいぶ減ってまいりまして、例年のそういう状況から今年はコメの作付けを若干ですが増やしました。5反歩弱の小規模でありますが、一般農家と違い、育苗や田植えよりも植えた後の除草管理の方が労力的に大変になります。

       

      初期はチェーン除草です。去年は滑車を使い軽トラやトラクターで農道をバックで引っ張るなどしてみましたが、紐は切れるし、速度加減もよくわかりません。今年は本来の姿の田の中を漕いで引く方式に戻しました。この作業を2度行いました。

       

       

       

      チェーン除草器

       

      10年くらいも前に作ったチェーン除草器具です。3cm間隔に30cmのチェーンを垂木に付け、塩ビのフロート(両端にはしっかりキャップ)に結びつけたものです。長さは2m。チェーンを垂木に止めるのは電気コードを柱に止めていくコの字状の釘です(ホチキスの針を大きくしたようなものです)。通常のペンチではチェーンを切断できず、容易に切断できる切断専用のペンチを中古で買い使いました。

       

      10年前に田を引いた時は苦痛にも思いましたが、あれから田の中を多少は歩き慣れたためか、今年はそれほど重労働には感じませんでした。りんどうの芽かきや草取りのしゃがんだ作業の後にこのチェーン引きを組み合わせて、作業姿勢の分散化を図ったという形です。

       

       

       

      下駄除草

       

      そして通常はこの後にエンジン除草機で2回くらい除草するのですが、2階から担ぎ下ろしてエンジンまではかかりはしたものの、その動力が先端の回転部に伝わらず、故障。。古いものではあったし、修理代を惜しんで躊躇しながら、時間は過ぎていきます。。

       

      そして、今年は本格的に「除草下駄」を使用することに。

       

      太い針金のついた下駄で田の中を歩くことで、草を泥の中に押し込んでいくという理屈です。田の全ての部分を歩くので結構大変でしたが、他になすすべもなく、いままで真面目に使ったことがなかったので、今年こそはと賭けてみたのでした。

       

       

      下駄除草効果

       

      左が下駄除草歩行後です。効果はてきめんです。ある程度雑草が伸びて大きくなってからの方が埋め込みが良いようで、中干し直前の最終の除草工程となります。田の土が固くなってしまうと埋め込めないので、中干し前です。今年は少し遅れてしまいましたが、田の泥と雑草の草丈から勘案し、7月5〜10日が当地ではベストの時期のようです。そのまま、水を落として中干しに入りました(7/13〜14)。

       

      作業時間は1反歩で2時間というところ。この「除草下駄」は岩手県金ケ崎町の農家の方が製造販売していらっしゃいます。通販で7千円くらいで入手したと思います。

       

       

       

      にんにくの収穫

       

      田の最終除草と併行して、にんにく掘りです。

       

      全て掘り上げました。西日本の豪雨後に着手となりましたが、その後梅雨前線が北上して、ちょうどホワイト六片を掘り上げた後に雨が続き、一気にというわけにはいきませんでした。

       

      以前にもお伝えしておりますが、昨年夏のにんにく掘り後に土壌浄化のために水張りを行って、今年の春には代かきも行って湛水するという処置を行ったために、小麦の作付けができず、今年は小麦はありません。去年まで小麦を植えていたあまり状態の良くない畑ですが、そこに昨年秋ににんにくを植え付けいたしました。石が多く耕盤も浅い畑でして、まとまった面的に成長ができないままに小さい状態のまま収穫期を迎えた株も多く、ただ9月半ばという早い時期に植え付けができたことから、良好に育ったものももちろん多くて、まずは胸をなで下ろしています。小さいものは結局用途もなく調整作業の手間ばかりかかってしまうため、畑に残し、良いものだけを持ち帰ったという感じです。

       

      上に触れた代かきした水張り圃場も現在は落水し、この3日の高温の気候で順調に干せ始めています。ここをしっかりと乾かして深く耕し、次の作付けを期待感と緊張感を持って臨んでいきたいと思っています。次回には植え付けする種も厳選して小さいものは植えず、植えたものは全てS品以上のサイズになることを目指します。

       

      また、収穫期に雨が多いという梅雨の気象を変えることはできず、タイミングを逸して収穫が遅れ、抜いても茎が切れて地下に裂球となったにんにくが残るという事象も結構ありました。思うに、植える時に深く植え過ぎているのではないかと自問しています。秋にたまたま浅めの植え方になっていて収穫ですっと抜けたものを見てみますと、別に小さくはありません。10cmの深さの穴、あるいは覆土5cmというのはちょっともうやめて、気持ちやや浅めにしてみたいと思います(思った以上に深く穴を開けてしまうこともありますし)。

       

      沢内では雪が早く積もるために土の表面が凍ることはあまりなく、麦踏みなども不要です。にんにくについても同じことが言えるのではないでしょうか。去年など11月19日から根雪になりました。自家用で11月初めに植えた玉ねぎなど、全滅です。いたずらにテキスト文献のセオリーに従うのではなく、早く、浅く植えることでいかに早く芽を出させ、秋のうちの生育を確保させるか、に焦点を当てる農法がここでは現実的でしょう。

       

      気象にしても、こちらは豪雨的な振り方は少なくて(皆無ではありませんが)、寒気が入った時のようなチリチリと霧雨が降るような低温多湿型の気候です。こういう気候は今後もこちらでは変わらないように思うし、ここは35度にはなりません。われわれから見て南日本(いわゆる西日本と東日本)との格差はより先鋭化すると思います。

       

      数年前の広島市北部の集中豪雨の時にも思ったことですが、もともと広島は雨が少ない温暖な気候と言われていました。そのためにため池も多かったと思いますし、山を削り谷間筋を切り拓いて住宅が立ち並ぶ様をごくごく当たり前のように見ていました。岩手や長野のような深い山というわけではありませんが山は山ですし、崩れます。いま被害なくこうした谷筋に住まわれてる方も、将来的に不安をすごく感じておられるのではと危惧いたします。

       

      もちろん、どんな場所でも水害には遭ってしまいますし、2年前には岩手県岩泉町で大変な豪雨災害がありました。あの時は8月でしたが、当初ここ西和賀方面は台風10号の予報進路のど真ん中に位置していました。子どもたちも早く下校して来ました。それが南に逸れて、いったん太平洋に抜け出た後に、逆に西へ進路を変えて岩泉町に向かったと記憶しています。岩泉では激流が特養施設を直撃し、道の駅も壊滅しました。あの豪雨が来ていれば、ここも同じ状況になっていたでしょう。

       

      そもそも農産物の被害というのは、ニュースにもならないようなちょっとした気象のカラクリでも起きてしまいます。2週間前の大雨と風で、既にりんどうのある品種は大きく曲がってしまいました。こういう曲がりやすい品種は次には定植を避けたいものですが、こうした失敗を身を以て重ねながら、学び、最善を目指してやっていくしかありませんね。

       

       

      posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 07:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      乾燥にんにくスライスとドライブルーベリー
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        いきなり大雪

         

        突然に50cmの積雪が来て、外仕事は強制終了の沢内です。りんどうの秋じまいを終え、ハセの片づけをすませ(1日仕事)、前日にはブルーベリーや庭木の雪囲いを慌ただしくすませた直後の積雪で、ぎりぎりセーフといった感じです。特にブルーベリーは幼木もあり、これだけ降られては棒に縛っていく作業自体不可能でした。

         

        残るは、タラの木の伐採です。これは一度積もってからでも良いという気持ちで最後の作業にしていたのですが、さすがに50cm積もられると、畑を歩くのも容易でなく、伐採する切断点が雪の下になっていて、よろしくないのです。運搬車も入ってこれませんしね。

         

        雪をかぶった軽トラは、夏タイヤでもあり、とりあえずこの状態でしばらくいてもらうしかありません。タラの運搬が終わった後に、運搬車を荷台に乗せてから奥の作業舎に入庫し、春まで冬眠です。

         

         

         

        スライス2

         

        タラの木の伐採ができないので、まずは屋内作業を進めます。夕暮れ後の作業として進めていたスライスにんにく用のにんにくの準備がまずはまとまった量になったため、加工作業を進めました。

         

         

        スライスボーイ

         

        今年正月過ぎの時の写真ですが、モーターで回転する切断機を使用します。回転刃は厚さ2.0mmを使用。付属していた0.8mmの刃では薄くて乾燥後にくっつき合ってしまいます。薄いスライスを手で揉み砕いた状態にしたものもそれなりに良さそうではありましたが、ここは形がしっかりした力強さを持った形状が良いかと、2.0mmを選択しました。2kg程度の材料を準備しましたが、切断作業は一瞬です(2分くらい?)。

         

         

        スライス1

         

        今回は「八幡平系」を使用。八幡平系の特徴は、とにかく出芽が遅いこと。出根は標準的に始まるのですが、根の部分は切り落として使用しませんので、これは問題はありません。これから年末になってくるとホワイト六片とかだと芽の緑色が混じったりするので、見た目上も八幡平が適しているかもしれません。特有の茶色い薄皮が混じっていますが、出荷の時には取り除きます。

         

        スライスにんにくの1番面倒な点は、りん片まで完全に皮むきをすることです。当たり前のことですが。。八幡平や八木ではりん片とにんにく実質部の間にだんだんと隙間が空いてくる傾向があります。そのため、一晩水に浸けてやると、割と簡単にするっと剥けてくれるのです。ホワイト六片は皮が実質部に密着していて、皮むきは大変な部類になります。

         

        サイトでも書いておりますが、にんにくの鮮度は、必須である氷温貯蔵していても最大で3月まででして、4月から収穫時の7月まではこのスライスにんにくで食べていただく形になります。青森の産地では特殊な技術を駆使して周年芽が出ないような処理をするのですが、私にはにんにくへのかなりのダメージを与える処理と思い、「自然な形のにんにく」から遠ざかった行為のようにも見えます。

         

        かえってまだ鮮度を保持しているいまの時期にスライス化して、風味を閉じ込めてやりたいと思っているところです。同じことは黒にんにくにも当てはまり、鮮度の良い状態で仕込んだ作った方が良いと思います。両者とも1年くらい何ともないので、早い時期の仕込みが肝要かと思っています。

         

         

         

        ドライブルーベリー

         

        さて、今年は、自分としてはブルーベリーが割合採れた方でして、在庫を冷凍にして貯蔵しているのですが、この機会に「ドライブルーベリー」にも挑戦してみました。

         

        2kgくらいでしょうか、ジップロックから取り出して水洗いし(収穫後初めてここで水洗いです)、トレイに並べます。

         

         

         

        ドラッピー

         

        食品乾燥機に入れます。にんにくもですが、40度の設定です。にんにくの方は15時間で、ブルーベリーは実に48時間とのマニュアルの記載に従い設定します。

         

        こちら2段階で試験してみます。柔らかめの方は33時間くらいで取り出し、固めにする方はそのまま48時間乾燥にかけ続けます。せっかくなので、両方の仕上がりを見てみたいと思います。

         

         

        33hと48h

         

        仕上がりました。乾燥後1日経ったこともあり、見た目の違いが薄れていますが、33時間の方はやはりしっとりとしています。どちらが好まれるでしょうか。貯蔵性は48時間乾燥と思いますが。。

         

         

         

        ポップサーカス

         

        さて余談ですが、末娘と仙台までサーカスに行って来ました。前にも一度盛岡へ来たサーカスに行った記事を書いたことがあります(2010年9月)。その時にも書いたはずですが、私自身、幼少時に見たサーカスの記憶がずっと消えないで残り続けておりました。普段会話や何かで表立って思い起こすことはないとはいえ、脳裏に深く焼き付いているビジュアルです。

         

        前の時は末娘はまだ1歳で、記憶にないので、今回は良いチャンスと思いました。この日11月19日はしかも大雪。上の2人は用があったり、まあもういいかなという感じで、結局末娘と2人で。今年初めての本格的な雪道走行で高速を南下しました。北上を過ぎ金ヶ崎辺りまでは完全な雪道で、前沢の辺りで雪は消えました(時折降ってはきました)。

         

        寒い日ではありましたが、決心して出かけて良かったと思います。雪道走行で当初予定より到着が遅れ、自由席がなくなってしまい指定料金がかかってしまったのは、地元からの気軽な参加に比べて、ちょっと悔しくもありましたが、仕方ないことでしょう。

         

        10時半からの2時間の公演は、世界中から集まったサーカス員の素晴らしい技の数々で、感銘を受けました。特に冒頭の意表をついた空中ブランコには、ああこれがサーカスの感動なんだ、と感じ入りました。写真は、終了時に出身国の国旗を持って挨拶するシーンです。遠い国からはるばる仙台までよく来てくれましたね。サーカスの人生はディズニーのイメージでは辛そうな感じだったりしますが、子どもの頃から旅を続ける人生なんでしょうか。学校とかは? 団長というのは太っていて金の勘定ばかり考えている悪者イメージとは違うのか? などと思ってしまいます。

         

        ディズニーランドのパレードやショーにも同じことが言えるかもしれません。幼少時のこうした光景は、きっと生きる糧になってくれることと思います。

         

         

         

        八木山動物園

         

        サーカステントの近く、三井アウトレットパークのフードコートでラーメンを食べて、それから、八木山動物園へ向かいました。前に息子と来た時もですが、八木山への道は分かりづらいです。迷いつつ到着したのは午後2時半で、閉園の4時まで時間がない。。。けれど、結果的には1時間半で全部普通に歩いて見学できました。盛岡の動物園は爬虫類が少なく、ここは爬虫類館があるので、これはまず優先して見て来ました。

         

         

        ゲレザ

         

        最後に見たゲレザ(アビシニアコロブス)。珍しいですね。ちょっと分かりにくい通路にあって、見落とす方もいるかもしれません。閉園4時ギリギリといった時間帯。そしてこの後もう少しお土産コーナーもゆっくり見たかったですが、まずは去りました。

         

        ところで、今年の初夏頃からですが、作業中腰を強くひねった時より、お尻の筋肉の奥の方に鈍い痛みを感じておりまして、それがこの11月になって急に悪化し、現在回復を目指しストレッチに励んでいます。どうもお尻の内部にある梨状筋という筋肉の筋膜を痛めてしまっていて、それが坐骨神経を通じて同じ側の太ももの裏側にも関連痛を招き、さらにふくらはぎから指先までも痺れを感じたりと、結構重篤な痛みでした。

         

        病院で2度「トリガーブロック注射」を打ってもらい、昨日あたりから少し改善した感じです。りんどうの片づけ作業も辛かったですが、軽トラの荷台に積んだりんどう残骸をゴミ捨て場で投げ捨てる時、雨続きで重くなったりんどうのカラを適量束ねて持ち、ゴミ場の側へ捨てる時の体をひねる動作が痛く、大変でした。りんどうを刈る時の草刈り機の刈る動作もこたえました。

         

        また、続いては稲の乾燥脱穀が終わったハセ棚をほぐし、棒を2本ずつ脇に抱えてズルズル搬送し、作業場の2階へ立て掛けて、その後2階に上がってその棒を引き上げて床に並べる、という作業。休み休み、足と尻をいたわりながらの作業です。

         

         

        ハセ搬送

         

        この作業です(おとどし)。少々雪があっても構いませんが、ないに越したことはないです。

         

        草刈り作業、あるいはスコップで掘るといった作業など、体をひねるという動作が多い農作業です。ふつうに歩くだけならかえって梨状筋のストレッチになって、回復も早かったかもしれませんが、農作業のいろんな動きが結局痛みを持続させて回復を遅らせたことでしょうか。仕方ないことですが、結果積雪直前に間に合ったので、良かったです。。そして今回雪が降ったことでかえって安静の静養を判断し、コタツや風呂で十分に温めた状態でいろんなストレッチをやりました(コタツは4足の下に木片を入れて台を高くします)。サーカスの日までは辛かったですが、その翌日に病院で2度目のブロック注射をしてもらい、雪のためゆっくり静養し(スライスにんにくを作りつつ)、リハビリだけに徹したことで、回復を見ているという状態でしょうか。

         

        農家は体が資本だし、秋の繁忙期・稲刈りの真っ最中にこのような痛みを抱えてしまっては大変なことです。これを機に、梨状筋だけでなく、足腰全般についても、日々ストレッチをすることの必要性を感じました。繁忙期には気にかかる目前のことが山ほどあって、自分の体の数分のほぐし作業も難しく感じますが、結果的に「永続農業」のための大事な要因であると、認識せざるを得ないところです。年寄りたちが、手押しカート(老人カート)を押しながら歩くと楽だ、と言っていたことを実体験することができました。同等の痛みを抱えた農家は多いと思います。長年体を酷使してきた年寄り農家たちの気持ちが初めて理解でき、そうした人の気持ちの側に立つことの必要性をも改めて痛感した次第です。

         

         

        家の前雪かき

         

        雪が止まらず、午前午後の雪かきも25日土曜日から本格的に。それにしても気にかかるのは、タラの木の伐採ができないこと。。せっかく無理やり運搬車の轍を付けて1/8くらい分は運び出してのですが、また運搬車の入れない雪深さになり、途方に暮れています。気温がずっと低いので、少々の雨では溶けてくれそうになく、根雪になりそうな勢いです。雪の中にノコギリ(剪定鋸)を差し込んで手探りで位置決めして伐採し、現場で10本強に束ねてズルズル雪上を引いて除雪された道路まで出すか(約100m)。しかも軽トラは夏タイヤでしかもパンク気味。。幾多の難関が待ち構えています。。

         

         

        タラの木運搬

         

        去年はこんな感じで畑に入れ、楽勝でしたが。

         

         

        posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 08:43 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        楽しかったにんにく植えの体験会
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          にんにく植えの会

           

          秋の繁忙期真っ只中です。当園では彼岸向けりんどうの出荷が大きな作業内容ですが、現在はまず需要期の出荷は終了し、りんどうとしては極晩品種に移行しております。が、これも結構忙しくて、時に出荷するにんにくの皮むき作業も加わりながら、相変わらずの夜なべ作業の続く日々となっています。りんどうの出荷が途切れることはないですが、そうした開花がつながっていく作付けにより、高い時も安い時もある中で、トータルではならした販売額になることが狙いでやっております。もともと一人の作業なので、ピンポイントの時期を絞って大量に出荷をすることはできませんし、そこで外してしまっては、目も当てられません。。

           

          さて、この彼岸りんどう出荷といつも重なってくるのが、ホワイト六片の植え付け作業です。生もので需要期のあるりんどうがどうしても優先されて、ホワイト六片の植え付けは後回しとなり。。そのうち当地ではすぐに冬が来て、雪解けを迎える春は遅く、結果、小さいにんにくの収穫になってしまいがち。

           

          そうした困った連鎖をどうしても克服したいと思っていたところ、地元の産業公社職員の瀬川君が中心になって、植え付け体験会を呼びかけてくれまして、9月16日、10名を超える人たちが集まってくれました。

           

          いままで、こんな秋の早い時期に植え付けたことなどもちろんありませんでした。多肥で大玉を狙うのではなく、栽培期間を長くとることで大玉を得る。これは自然でかつ賢明な選択と思います。早い時期に植えたことで、実際収穫時にどう反映されるのか、それを試してみたくて、この16日という早い段階の日を選びました。ホワイト六片の休眠が醒めてすぐという最も植え付け一番乗りの時期になろうかと思います。

           

          集まってくれたのは、県職員、「食べる通信」の編集さんや県内の協力隊の方、東京から来ていただいた学生さんやお勤めの方、湯川温泉「鳳鳴館」の主人、といった主に若い人たちで、先に触れた瀬川氏のつながりで集まってくれた方々です。

           

          ちなみに、写真右上には、ドローンが写っております。

           

           

          ドローン

           

          これが飛び立ったばかりのドローンでした。上から植え付け風景を撮影しています。

           

          https://www.facebook.com/events/316604922144367/?

           

          ↑こちらで、「すべての投稿を見る」のボタンを押すと、その動画が見られます(「食べる通信」山下さん撮影)。その他のこの会についての記事もご覧いただけたら幸いです。

           

           

           

          カケラ割り作業

           

          植えるに先立って、まずカケラ割り作業があります。ここが結構大変なのですが、私はりんどうの作業をやらざるを得ず、完全なお任せで、大変申し訳ありません。

           

          にんにく植え付けはホワイト六片のすべてと、八木の2/3くらいを完了することができました。あとは八幡平が残っていますが、これはまだ休眠中なので、もう少し先になります。全量の半分を超えるホワイト六片が植え終わったのは大きな成果でした。

           

          また、もっと大きな成果だったのは、集ってくれた若い方々との交流でした。当日の夜は、湯川温泉鳳鳴館で打ち上げ懇親会を行いましたが、いろんな職種の熱い方々でして、遅くまで盛り上がり、本当に良い体験をすることができました。

           

          にんにくを植えていただいてありがたかった、ということはもちろんなのですが、単に「援農」目的でお願いしたということではなくて、共に土を触りながら、耕すことの意味や現代に生きる我々の存在理由みたいなことを感じ合い、語り合える「場」であることが大事だったと思っています。

           

          「グリーンツーリズム」とは何か、を考える時、お金をいただいて、楽しんでもらえるおもてなしをする、というようなアプローチでは長続きしないし、農家にとっての作業上のメリットは必要です。同時に、その作業を通じて何かを得て帰ってほしいし、野良の暮らしの息づかいみたいなことを感じ取ってほしいと思います。今回は、そういうことが共有できた、とても貴重な一日だったと思います。いつもこうはいかないかもしれませんが、良い巡り合わせだったのでしょう。農家の側としては、そろばん勘定で面倒な作業をやってもらおうなんて考えず、参加者の人たちから何かを学ぼうという姿勢が大事なのではないでしょうか。ふだんポツンと圃場で過ごしているのですから、こういう機会は知見を広げるチャンスですね。

           

          もっとも、グリーンツーリズムの時だけ、別の顔をするというのではなく、普段の「農」に向き合う姿勢も同じでいたいものです。結局ビジネス性やお金の収支部分が、生きるための手段としてでなく、目的になってしまうような農「業」を考える時、最終的には行き詰まってしまうのではないか、というのが私の考えです。特に有機農業のジャンルは、「野良とは何か」みたいなことと深く合体しているのではないかと思います。

           

          いわゆる「業者」が有機分野に参入するというような時に、ある種の不信感を感じてしまうのは私の偏見かもしれませんが、ビジネス意識が先立っているでしょう。できた商品性だけで見れば、誰が作っても農産物は農産物ですが、何を見据えて耕しているのか、に、こだわりを持ちたいと思うところです。「有機でやりたいから、有機でやる」というのがストレートで好きですね。

           

           

           

          小麦フルイ

           

          さて、今年は本当に天候不順だった夏でして、ビニールハウス内に掛けていた小麦の乾燥も進まず、雨に当たってもいないのに、困ったものでした。やはり日照は大事なのですね。そして8月末の晴れの日に1か月の乾燥期間を経て脱穀し、9月になってやっとゴミ取り選別をして出荷準備が整いました。

           

          これまで小型の籾摺り機(米で使っているのとは違うもの)で選別していたのですが、どうも玄麦に傷を付けてしまいそうで、今年は以前のやり方に戻してみました。もともと量も少ないし、結果は綺麗に仕上がったと思います。

           

          最初にフルイに通します。この工程をカットしていきなり唐箕に投入しても、結局何回もやり直さなければならなくなります。

           

           

           

          小麦唐箕選

           

          次に、唐箕です。久しぶりに使いましたが、残ったゴミがきれいに飛ばせ、良い玄麦が確保できました。

           

          ところで、当園ではにんにくと小麦を毎年交互に輪作しております。農薬を使わない当園の農法では、産地で行っているいわゆる土壌消毒のようなことはもちろん一切しませんので、土壌病害は最も恐れる点です。これを回避するために、今年の秋から来年の夏まで、小麦を一作休み、水張り水田にすることにしました。何年かに1回、必要な対応と思います。

           

          簡単に代かきして水は張りましたが、来春に稲の作付けはできません。作付けすると、秋のにんにく植えに間に合わないからです。7月中に水を落として土を乾燥させ、9月ににんにくを植える予定です。

           

          そのようなわけで、小麦はこの秋は、種子を維持するためにアリーナのみ小面積播いて、南部小麦は播けませんでした。来年の小麦の販売はできなくなりましたが、再来年には、また復活させますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

           

          また、にんにくの種子としての販売も、本年で終了しようと思っています。万一、病害を受けたにんにくを販売して、買ってくださった農家の畑にまで影響を及ぼしてしまっては、申し訳ないことです。外観では病害はわかりませんので。。また、彼岸りんどうで夜中まで出荷が続く9月の時期に、植え付けに合わせ日時指定され出荷準備をするというのも、作業上辛いことでした。こうした種苗用にんにくはにんにく専業の方に任せることにして、当園としては、家庭消費向けの小さくても風味を好んでいただける食用利用の方に出荷していきたいと思っております。

           

           

          やまなし収穫

           

          さて、春に花を咲かせたやまなし(ハンベエナシ)が、実をならせました。全部の木ではありませんが、とりあえず、手の届くところまで頑張って収穫しました。

           

          手前の木は熊にやられ、その体重で木は傾いて、枝も折られております。既に田も熊被害に遭っております。

           

          落ちた実が完熟していて良いのかと思っていましたが、木に付いたまま採り遅れてシワシワになっているのもあったので、もいで採ろうと思った次第です。ただ、ラジオで梨農家が言っていたのですが、梨は素人では採り頃の判断が難しい。だからお客さんがもぐ観光農園のようなのはやらないんだ、と。今回適当に手を伸ばして採ったので、早いものも、過ぎたものも混じっているかと思います。この辺は見定める目を養っていかなければと思います。

           

           

           

          ハンベエナシの木の実

           

          うちの木(ハンベエナシ)は大きめです。時期は9月初めなので、早生になるでしょうか。

           

           

          ハンベエナシ

           

          まだこんな量です。確かに青いものも混じっていますね。現在はにんにくと同じ-1度で貯蔵しています。これで、どう製品化していこうかと、少しワクワクして考えを巡らせています。

           

           

           

          ポポー

           

          春に播いたポポーの種子が夏を過ぎてやっと出芽し、現在も育苗中です。このまま秋に定植しても、去年そうであったように確実に枯死してしまうので、発泡スチロール箱に入れて室内で冬を越させ、来年の秋に地植えしてやりたいと思います。こういう木の実系は大好きです。サルナシ、カシス、ラズベリー、ブラックベリー、ハスカップ、グミ、スグリなどなど、ブルーベリー以外にもいろんなものを植えて楽しんでいるところです。

           

          稲刈りのためのハセ組み作業中で、午後も引き続き進めながら、りんどうの収穫も続けたいと思います。

           

          posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 13:27 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          夏の収穫シーズン、と貴重な休日も
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            姫神山

             

            8月に入り、お盆向け切り花りんどうの出荷が最盛期を迎えています(お盆商戦がスタートしたところ)。去年は極端に早咲きとなり、価格も暴落。。やっと今年のお盆は順調に需要に見合った出荷となりそうです。最大の出荷ピークが8月8日頃にくればピッタリというところでしょうが、どうなるでしょうか。

             

            その出荷を前に、にんにくや小麦の収穫直前で、もうこの日しかないということで、子どもたちもまだ夏休みに入る前になりますが、7月8日に、姫神山ハイキング(登山)に出かけてきました。

             

            この日は猛烈な暑さでしたが、さすがに山頂は幾分涼しさもあって、心地よい風に吹かれます。もっとも登りは山の形からしてとても急な斜面で、追い討ちをかけるようにアブの攻撃に遭いながらの、結構重労働な歩きでありました。山頂で、カセットボンベのバーナーで持参した水を沸かしてカップラーメンを食べました。

             

            ちなみに、この頃は最大級の猛暑が到来していて、6月前半の強い連続の寒気で停滞していたお米にはいくらか取り戻しになったことでしょう。逆に涼しさを求めるりんどうにとっては、高温は開花の抑制に働いてしまい、開花の遅れが心配されました。7月の下旬になってようやく梅雨空が戻ってきて、大雨も降ったりしましたが、それで開花期は挽回し、どうやら無事お盆に合った出荷が叶いそう、という感じです。

             

            子どもたちはこれまでほとんど登山はしたことがなく、今年は是非と思っていたので、まずは達成できたよかったです。ただ後で検索等してみると、姫神山は急な上り下りとなるために、レベルとして難易度がやや高いとのことで、小2の娘としてはよく登り切ったというところでしょうか。

             

             

             

            溶岩流

             

            姫神山登山は4時間程度で全行程を終えられるので、帰りに有名な「焼走り溶岩流」に寄り道してきました。これは本当に荒涼とした世界です。草が生えていないということは、何メートルもこの溶岩が敷き詰められているということでしょう。

             

            コースは延々と続いており、帰路のことを考えずに奥に進む子どもたちでしたが、ちょうど展望台の所で車道に接していて、帰りは車道を歩いて入り口に戻ってきました。小1時間も溶岩流を歩いた気がします。歩く歩道は溶岩もこなれていましたが、それでも歩きにくい路面です。登山の後だし、車道を歩いてこれて助かりました。子どもたちは疲れも忘れ、普段あまりないレジャーな時間に気分も高揚していて、ハイになっているようでした。

             

            帰りに盛岡市内で、昔懐かしい銭湯に入ってきました。

             

             

             

            ブルーベリーネット

             

            さて、あとはもうひたすら仕事漬けの日々で、夏の収穫期を迎えました。カラスに散々やられていたブルーベリー畑には、今年は防鳥ネットを張り巡らせました。つなぎ目のところを探せば入って来れる気もしますが、多分足の爪が網に引っかかって大変なことになるだろうと、賢いカラスならば想像し、近寄らないことでしょう。

             

             

             

            ホワイト2107

             

            にんにくは、まずはホワイト六片から。今年はやや小ぶりに思います。6月前半の寒気が原因でしょう。沢内は秋も短いし、春も遅いため、休眠の浅いホワイト六片については、とにかく早く植え付けすることが大玉を作る最大の要因と思います。休眠の深い八木や八幡平は10月になってからで十分ともいえますが、普段翌春になって初めて目が出るこの2品種について9月下旬に少量試験的に植え付けしてみたところ、八木については秋のうちに目が出ることが確認できました。

             

            休眠の浅い順に、ホワイト六片を9月中旬までに、そして八木を下旬に、八幡平を10月上旬に植える、という体制を築きたいところです。いかんせん、中旬は彼岸向けりんどうの出荷、下旬は稲刈りが大きな作業としてあるために、労力の確保が最大の課題なんですが。。

             

             

             

            八幡平収穫

             

            八幡平を掘っています。町外から少しお手伝いに来ていただきました。

             

             

             

            にんにく体験

             

            こちら、にんにくの皮むき作業をしてもらっています。県内の2家族さんが来園されて、作業を体験してもらいました。あいにくの雨で、もし降っていなかったら、にんにく掘りそのものを体験していただいたのですが。。このあと、バーベキューで昼食を楽しみました。

             

             

             

            刈り取ったライ麦

             

            にんにくの次は、小麦です。こちらは刈り取った直後のライ麦ですね。ライ麦は続けるべきか、需要の多い南部小麦の方を増やして品種の数としては減らしていくか、思案しています。ライ麦を植えている畑は大変な石カラ畑で、やせてもいて、通常の小麦は背丈も伸びず、バインダーで刈り取れないという。。ライ麦しかできないような畑なので、どうしたら良いでしょうか。

             

             

             

            アリーナ2017

             

            こちら、最後の刈り取りはスイスから来た極晩長棹品種のアリーナです。小6の息子はバインダー作業を稲刈り時にマスターしてくれたため、今回はアリーナの刈り取りを頼みました。私は奥の畑で八木にんにくを掘り取り中です。収穫適期でもあり、とにかくりんどうが始まる前に駆け込みで作業を進めます。

             

             

            志和稲荷巨木杉

             

            にんにくと小麦の収穫が終わった先月28日に、毎年恒例の志和稲荷神社に行って来ました。移住して来た最初の頃に、近所のおばあさんたちを乗せて行く目的で自分も参拝するという感じだったのですが、高齢でおばあさんたちが行かなくなってしまった後も、習慣という感じで毎年参拝しております。境内には巨木の杉があり、この辺りの散策も楽しいです(写真)。

             

            その後、盛岡駅前のマリオスでバイキングを食べ(年に1度の恒例)、その後プールに行きました(「ゆぴあす」という、ゴミを焼却する時の熱で沸かすお風呂とかを運営する施設です)。

             

             

             

            ゴジラ像

             

            プールの帰りに街中で見かけたゴジラ像です。交通量が多いところで、撮影に苦労しました。

             

            神社とプールで束の間の休息を取ったあとは、もうひたすらりんどう採りの日々となります。。

             

             

            posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 13:09 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
            田植え後の除草シーズンです
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              チェーン除草

               

              バタバタと田植えも終わり、田んぼ関係ではとにかく除草のシーズンで、田植え後5日目くらいから久々にチェーン除草を行っております。除草機にワイヤーロープを付けて畦畔から引っ張ります。うちの田はどれも小さくて、最大でも12アール。写真の田は7アールです。

               

              向こう側は農道があるので、ホースを90度回転して向きを変えるローラーを通して、軽トラで左方向にバックして引きます。こちらは山側なので車で引っ張れず、人力で引っ張ります。除草機は2mもので、5年くらい前に作成したものですが、田の中を漕いで引くのがやはり辛く、しばらくやっていませんでした。去年、中島紀一先生の講演を聞いて再び新鮮な気持ちとなり、チェーンを引こうと思い至りましたが、田に入らずにロープで引く「ものぐさ式」で対処しました。。塩ビ管に蓋を付けたフロートを装着しているので、子どもでも引っ張れなくはありません。

               

              3週間程度経ち、草も生えてきておりますので、先週はエンジン除草機をかけましたが、その際もエンジン除草機にチェーン器具を引っ張らせてダブル除草機で行ってみました。エンジン除草機・私・チェーン除草機の順番で、もちろん田の中を歩きます。ターンの時のチェーンの扱いがちょっと面倒でしたが、やった甲斐はあったと思います。田の中から出てカメラを取りに行くのが面倒で写真はありませんが、エンジン除草機はチェーン器具を引っ張れました。1週間経ちますが、ただのエンジン除草に比べれば草の量は少なく、チェーンを何度か引いた効果は十分認められたと思っています。

               

               

               

              にんにく緑肥覆土

               

              明日から7月ということで、にんにくの収穫期が近付いておりますが、今年は6月の特に前半が寒い雨続きの天候で、稲、にんにく共に遅れています。八木が特に小さい感じで、心配です。こうして見ると、八木と八幡平の色の違いは歴然としています。八木を植えている辺りは粘土が強くて、悪い影響もあるかもしれません。

               

               

               

              種生姜

               

              平均気温が15度になったら、生姜を植えるというのがルールのようです。5月下旬に高温の晴天が続き、植え付けをしました。今年は「近江生姜」一本に絞って種を購入し、2か月ほど低温に当てないように部屋で貯蔵し、植え付けをしました。

               

               

               

              生姜植え付け

               

              種は10kgほど準備しましたが、割って配布してみると、面積としては大したことはありません。問題は、その植え付け直後から6月前半に平均15度を悪寒い日が続きまして、1か月が完全に経過した現在も、まだ芽は出ておりません。前回のブログで触れた「ポポー」も出芽はまだ、です。心配になりますね。

               

               

               

              牛沼のヘラ

               

              余談ですが、連休時に初めて訪れた横手公園「牛沼」に、その後息子とリベンジ釣行し、2度目のトライでヘラブナを釣り上げることができました。初回の時に聞いた情報「マッハ」という名の餌に、これはバラケ系のためグルテンの入った一般的な餌を混ぜて使用しました。

               

              なお、最近のニュースで、この池を含む横手公園内でクマが歩いていたとの報道がありましたが、確か横手公園はしばらく立ち入り禁止と言っていたような。。早めに出かけておいて良かったかもしれません。

               

              なお、西和賀町内にも、国道107号線沿いに「廻戸池」というヘラブナがいる池があります。錦秋湖花火大会があった上記「牛沼」の1週間後に、花火大会開始前に訪れて1時間ばかり釣ってみましたが、ヘラはいるようで、小さいのが1匹釣れました。

               

              横手の牛沼ではブラックバスがいることで、ヘラブナは繁殖できず稚魚が食べられてしまうため、成魚をどこかから持ってきて放流しているとか。廻戸池では小さい別種の小魚も釣れたため、ブラックバスはいないと思います。何年か前、池を落水してブラックバスを退治したという話も聞いており、ここは安心して魚の自然繁殖が期待できる池となっています。横手公園が立ち入り禁止となれば、秋田方面からも廻戸池に釣り客が結構来るかもしれませんね。

               

               

               

              八幡平トウ

               

              さて、遅まきながら、八幡平にんにくのトウ摘みの時期が来ました。去年より1週間遅いです。低温の影響ですね。もっとも去年は極端に雪解けが早い年で、それもあってか、りんどうの開花もお盆・彼岸共に大幅に乱れて価格も荒れた年でした。

               

              現在、りんどうの芽かきをまだ進めていて、やっと極晩品種(最後から2番目の品種)まで進みましたが、去年価格低迷によりりんどう採花を控えたということも理由になりましょうか、株の温存効果でりんどうの生育はとても良好で、早生品種によくある葉先枯れ現象も少ないです。背丈もよく取れているようで、このまま風雨等でダメにされることなく、病害虫にもダメージを受けず、しっかりと稼いで欲しいところです。

               

              りんどうの作業は、葉が乾く日中に行って、露で濡れている早朝は、八幡平のトウ摘みを行っています。この品種はまさに100%トウ立ちするので、とにかく毎日見回っています。これをそのままにすると、栄養がトウに取られにんにくが情けないくらい小さくなってしまうのです。

               

              もっとも、これは除去作業として必要であるのですが、他方、風味の良い「にんにくの芽」としては楽しい収穫作業でもあります。油炒めで美味しく食べていますが、この時期にお米等でご注文をいただいた方には、同梱して差し上げています。地域の料理家の方にも差し上げて、新作メニュー作りにも活用していただいております。可能性のある品目にもなりそうです。

               

              北国の品種として流通のほとんど全てを席巻する「ホワイト六片」は、このトウが立たない、立ちにくい品種です。ですから、にんにくの芽も当然流通は少ないのです。中国産が多少出回っているようですが、冷蔵庫で長持ちすることも輸入できることの理由でしょうね。八幡平にんにくの魅力はこのにんにくの芽でもあるのです。しばらくはこれをおかずに頑張ります。

               

              欲しい方には、どうぞ差し上げます。

               

               

               

              八幡平トウ(にんにくの芽)

               

              ちょっと歩いただけで、すぐカゴがいっぱいになってしまいます。今朝採ったのであらかたになりましたが、見落としのないようにチェックしたいものです。

               

               

              初夏の色あい訂正

               

              夏の色が層になって、見えています。アリーナの穂と南部小麦の穂の色は全然違います。よその雪が少ない地域では、もうこんがり小麦色の景観になっていることでしょう。好天が今日までということで、もしかしたらコンバインで一生懸命収穫している最中かもしれませんね。うちは、バインダー刈りのハセ掛けになります。少規模ですので。

               

              こちらではあと3週間後の刈り取り予定です。にんにくは2週間後というところでしょうか。

               

               

               

              posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 13:35 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              稲作スタートしました
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                ハウス除雪2017

                 

                4月も後半に入り、農作業シーズンもたけなわと言いたいところですが、まだ消雪は完全でなく、肌寒い日が多い奥羽の山間地沢内です。全国的に夏日とか言われるほど陽気が進んだ日でも、なんだか午後に入って寒い風が吹いてきたり、夕方はしっかり着込んでの作業、数年に一度ある「寒い4月」になっています。雪解けも遅れておりますが、何より気温が欲しいのは、稲の種まきをしており、ハウス内で出芽を待つ微妙な時期であるからです。

                 

                4月になって最初の仕事は、当地では水稲育苗ハウスの除雪です。雪の中にポツンと地面を現してハウスを作っても、地温そのものは低く、雪を渡る風は自然の冷風機であるわけで。。とはいいながら、しっかりと時間をかけて良い苗を作るためには早い時期の種まきが必要です。

                 

                 

                土入れ2017

                 

                「花巻酵素」製の培土を今年も買いに行き、まず晩生で、田植えも早く行いたいひとめぼれの方から播種しました。土入れはナラシ板の角度が重要です。

                 

                 

                種まき2017

                 

                播種(覆土も)は、「みくに式」で、1枚ずつ。一気に押し切らないといけないのですが、途中引っかかるよう乱れると、ムラが出ます。手播きで1枚1枚修正しながらの作業になります。

                 

                前にも書きましたが、実際にいただくお米の注文はひとめぼれよりもいわてっこの方が多く、今年はいわてっこ7:ひとめぼれ3の割合で準備しています。小規模ハセ掛け自然乾燥で、規模も50アールを切る面積ですが、課題も多く、今年はハーベスタ(脱穀機)のリニューアルが目標になっています。脱穀の率を上げ、かつ余計な稲わらが袋に入って籾摺り機に詰まりを起こさせないこと、が希望ですね。。

                 

                田植え後しばらくは雑草対策に一番重要な時期ですが、水位を絶対に下げないためには、水を止めず冷水になってでも深水を保つことを最優先しようと思っています。また米ぬか投入の時期も代かきの直前が良いという説もあり、耕起前の元肥と6月下旬の2度に分けて入れていた米ぬかは、今年は代かき時1回のみの投入の方式でやってみようかと思っています。

                 

                さて3月までは平日の勤務から帰宅後のたらの芽出荷で極めて多忙な日々でしたが、いまは家にいるし、たらの芽出荷も終わるところで、少し余裕が出ています。雪もまだあるうちにやるべき作業を行っています。

                 

                冬の期間農機具を作業小屋に仕舞っていますが、これからの時期作業場を使用するために、農機具を入れておく場所が別途必要になります。去年まで使用していた19ミリ補強なしの簡易ハウスはあまりにも見た目が悪くなっていて、昨秋に解体しました。それでずっと前に導入し、稲の育苗の他にほうれん草やひまわりを栽培し、いまはビニールを掛けず、山ぶどうやあけび、さるなしを這わせている50坪4間間口パイプハウスの半分を、再びビニールを掛けて農機具収納場にしようと思い、諸々の修繕作業を行っています。

                 

                出入り口を最初の設置時とは反対側に変更する必要があったため、縦横の格子状に組んでいたパイプを抜き取り、ドアレールを付け替えてドアを設置しましたが、一見簡単そうな作業に何日か要してしまいました。錆びて固着したユニバーサル金具のネジはこじ開けるに容易ではなく、山ぶどうを這わせていたため、雪が乗ってパイプを押し下げてしまった箇所の回復や、5本植えた山ぶどうのうちの2本の絡んだヤマブドウの除去(ビニールを掛けるため)も困難な道のりでした。邪魔となった2本の山ぶどうは、掘り上げることは無理で、結局地際で切断し、失ってしまいました。ゼロから新しく建てる方が、直すという行為よりも楽かもしれませんね。

                 

                完成すれば、いままでよりも2倍以上の面積になり、1箇所に全て仕舞い切ることができ、期待しています。

                 

                ブルーベリーや他の庭木の雪囲いも昨日外しました。ブルーベリーは枝が折れている箇所も結構あり、それは残念でしたが、いずれ剪定も必要で、とりあえずさっと行ってみました。改めて資料を読み返し、何度かしっかりと剪定を行いたいと思います。

                 

                昨日は一足早く、八木と八幡平を植えたにんにく畑が消雪しましたので、秋の強風で剥がれたまま冬越ししたマルチを直してやりつつ、カキガラ石灰と豚糞堆肥を少々追肥してやりました。あとは、にんにくの通路部分に豆科の緑肥を蒔いてみたいと思っています。緑肥播種後1か月でにんにくの収穫となりますが、次に小麦を蒔くまでの間の盛夏時に草生状態にしておくことを目標にしてみようと思います。秋にはにんにくとなるいまの小麦畑も同様に通路部分に播種してみます。夏の間、雑草を何度もトラクターですき込み作業をすることは健全ではないように思っています。緑肥も最後はすき込みになりますが、途中草刈りを挟み、巨大化にはしないようにしたいと思います。

                posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 07:46 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                冬になりました
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                  たらの木搬送1

                   

                  12月になり、ここ数年の冬の勤務である土壌分析の仕事に出勤しております(盛岡市内丸)。11月は天気の悪い日が多く(12月もですが。。)、水を吸って重くなった「りんどう残渣」の片づけにも難儀しました。そして最後にたらの木の伐採と作業場内への運搬を終えて、まずはシーズンの作業を閉じることができました。

                   

                  最初は草刈り機でも刈り払えるくらいだった木ですが、去年からはチェーンソーでないと無理になり、重さをこらえながら、正味2日の作業となりました。

                   

                   

                  たらの木搬送2

                   

                  雪も降って、最後はこんな感じです。地際に散らかったりんどう刈り払い後の片づけと異なり、雪が降ってからでも可能な作業となるため、最後の仕事となったものです。細く残っているものは後ほど草刈り機で刈り倒しました(搬送はせず)。

                   

                  たらの芽栽培は1月半ばからのスタートとなりますが、これまで厳冬期の加温不足で最初の1作目がどうしても遅れてしまっていました。昨年の後半から電力を上下水槽に1つずつ2系統に増設したため、今期の1作目は早く芽吹いてくることと思います。低温状態で時間ばかりかけていると、カビの原因にもなるし、芽吹きの揃いもまちまちとなります。穂木は潤沢にあり、しかも小本数の株仕立てで太いもののみを採取しております。出荷開始時期を早めることで全体の出荷量を増やしたいし、同時に販路も拡大したいと思っております。

                   

                  個人の方にはお米等のご注文の際に併せて少量のたらの芽をご活用いただけたら大変嬉しく思いますし、販売店あるいは料理店の方からもご利用をいただけたら幸いに思っております。遠方への発送でも、たらの芽は梱包容量・重量ともに小さいために安価に発送することができます。関東方面でも、収穫日に発送して、翌日の午前中に届けることが可能です(ヤマト便)。

                   

                  当園の冬はにんにくの出荷とたらの芽の生産出荷の2つの柱(+米の出荷もありますが)で励んでまいりますので、どうぞ、農薬不使用・豚糞堆肥のみの施肥で育てたたらの木を採取し、塩素すら入らない井戸水でふかし栽培したたらの芽をご活用いただけたら幸いに思っております。

                   

                   

                  ハセほぐし

                   

                  また、懸案のハセの解体と作業場2階への搬入作業も大急ぎで進めておりました。空中戦ということで、少々の積雪は支障なしということで後回しになっており、結局脱穀後1か月経っての片づけとなってしまいました。約1日がかりの作業です。片づいてやれやれです。

                   

                   

                  ハセ柱搬送

                   

                  そして12月に入り週末だけの仕事になってしまいましたが、最初の週末は天気も良く、前日金曜日の雨でちょうど雪も消えてくれていたので、古くなったハセ柱を抜き、森林組合で届けてもらっていた新しい栗の木の柱(4m)を立てるという、これも難儀な作業を1日かけて行いました。積雪で諦めかけていた作業を年内に無事行うことができ、本当によかったです。

                   

                  結構重いので子どもたちにも手伝ってもらい、5本抜いて5本立てる作業を何とか完了できました。これでまた数年は大丈夫でしょう。

                   

                   

                  高村山荘

                   

                  11月23日ですが、昭和20年から数年間高村光太郎が疎開し過ごした山荘へ出かけてきました。この日は「智恵子の紙絵展」の最終日で、仕事は残っているものの、とにかく行こうといろんな用足しとともに花巻へ向かいました。展示は資料館の方でしたが、こちらの山荘も見学してきました。

                   

                  光太郎はここで耕す暮らしをしながら、詩の創作を行っており、作品には野良の暮らしの高い精神性を追究し表現しようとした気迫がにじみ出ています。賢治もそうですが、農の持つ深い意味を言葉で表そうとする先人に、敬意を覚えます。

                   

                  初めて訪れた高村山荘でしたが、岩手のこのような先人がいてくれたことには嬉しくなります。

                   

                  当面、注文分にんにくの皮むき作業と、黒にんにく仕込み作業、そしてにんにくおよび生姜の乾燥スライスの作成が主な作業になります。たらの芽水槽の資材のチェックと設置作業も進めておき、1月からの仕込みに備えたいと思います。

                   

                   

                  posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 08:59 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  稲の外作業が終わりました
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                    稲扱き後

                     

                    稲刈りの頃は不純だった天候も、ハセ掛け中は比較的好天に恵まれ、秋の高気圧や大陸からの乾いた強風の助けもあって、稲の乾きは近年の中でも最上の出来になっているようでした。

                     

                    写っているように稲扱き後のハセを片付けなければいけませんが、まだしばらく手付かずで残りそうです。不意の積雪があっても可能な空中の作業は後回しにできます。りんどうの刈り取り・片づけなど、地際戦から終わらせなくてはいけませんね。

                     

                    毎年10月20日頃がいちばんの紅葉の時期になります。たらの木も紅葉が進み、まもなく一気に落葉し、穂木の刈り取りの作業が近づきます。

                     

                     

                     

                    ハセ組み

                     

                    諸々の作業の合間に、慌ただしく稲刈りの準備をします。稲刈りに先立ってのハセを組む作業はいつも大変で、子どもたちも年中行事として一緒にやってくれています。ハセ組みにまる1日、片づけに半日という感じでしょうか。

                     

                     

                    賢平バインダー

                     

                    今年の稲刈りでは小5の息子がバインダー作業に挑戦してみました。まずは小麦用の1条で練習し、次いで2条でもやってみました。真ん中辺りだけですが。。

                     

                     

                    ハセ掛け

                     

                    当園では立っている柱は全て使用し、多めにハセを組んで、1段に1束ずつ余裕を持ってかけていくやり方にしています。下の2段などは稲を2束(2段)ずつ掛ける方式が主流ですが、柱も古いし重くなると風で倒れやすいだろうし、そして何より乾きやすいだろうという理由で1段に1束にしています。

                     

                     

                    稲刈り2016

                     

                    9月に蒔いた小麦も発芽しています。こちらひとめぼれは10月10日に刈り終えました。

                     

                     

                    にんにく植え

                     

                    稲刈りに続いては、にんにく植えです。ホワイト六片は何としても早植えが必要で、稲刈りと並行して10月第1週までの終了を目指し行っていましたが、こちら写真の八木と八幡体系は、春まで芽が出ない品種ということもあり、後回しとなって、ホワイト植え付け後、10月25日までかかって植え終えました。子どもたちが写っていますが、そういう時しか写真も撮りませんで、いつも手伝ってくれているわけではありません。

                     

                     

                    ブルーベリー紅葉

                     

                    ブルーベリーも紅葉が進んでいます。去年今年と「アーリーブルー」を定植しました。7月中の時期に集中的に多く採れるよう、しっかり管理していきたいものです。

                     

                    稲扱きとにんにく植えが終わり、切り花りんどうも今朝の出荷を最後に終了となりました。11月に入ると上旬には地区の旅行と、認定農業者の研修旅行(サミット)で岐阜に出かけ4日も家を空けなければなりません。幸い今年は廃園にするりんどう圃場がないので、マルチを剥がしたり支柱を抜いたりの作業は免れます。次年度も採花する畑の片づけがもっぱらの作業です。それが終わるまでは雪が積もらないでほしいです。

                     

                    今日の夕方暗くなってきた頃に、籾摺りを行う予定です。一番最初に脱穀した17%水分米から出荷を始めます。これはやや高い水分ではありますが、これからの寒くなってくる時期においては全く貯蔵上の問題はなく、そのみずみずしい新米らしさに好評を得ていて、続けています。通常の農家は一度の出荷で一年分全てのお米を農協に出すことから、一律15%以下にするという規定で乾燥機で乾燥させていますが、これは来年の梅雨時期から盛夏にかけての品質保持のためと言えます。すぐ食べる分には高水分の方が美味しいし、夏用に出荷する分は当園ではハウスの中で雨に当てずにハセ掛け乾燥させており、今年は条件も良くてその分は15%を切っております。

                     

                    外のハセ掛けの第1次(17%)、第2次(16%)、ハウスでの第3次(15%)の3段階の脱穀を行なっていて、全体の3/5くらいを16%が占め、秋のいまの時期のみ17%を、そして6〜8月の時期に15%を出荷するという計画にしています。

                     

                    本年のお米も宜しくお願いいたします。

                     

                     

                     

                    posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 13:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    田植えが終わりました
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                      田植え2016

                      田植えが終わり、比較的好天に恵まれて早苗も順調に育っています。今年もまずひとめぼれから、5月21日でした。1枚終わって次の田(写真)へ移動したところ、計算通りに水位が下がっておらず、少し待機という状態。。。実はこのあとエンジン不調でプラグ交換だろうかと機械屋へ走り、まずこの田は無事植え終わりましたが、古い機械でもありましたし、次の「いわてっこ」の品種から結局中古ながら田植え機を購入するという結果になり、この田がこの古い田植え機最後の仕事場面となりました。

                      次の田植え機については来年の田植えでご紹介いたしますが、この購入した田植え機では歯車の交換により苗取りの回数を通常の26回から20回へと変更できました。また坪あたりの株数設定も50株に変更し、来年に備えることができたのですが、今年のすぐの田植えでは間に合わず、欠株の多い、補植に手間取る田植えとなってしまいました。

                      写真苗で見ていただければわかりやすいですが、30cm幅の苗を、普通の厚蒔きの苗箱では26回で取り終えて、方向を変えて次の段に進んでいくわけですが、26回では薄蒔きでは欠株が出てしまいます。同じ30cmを20回で掻き取ってくれることで、薄蒔きでも爪が取ろうとした場所にちゃんと苗が存在している、という理屈になります。1.5cmの面積を1回で掻き取ってくれるということですね(26回では1.15cm)。

                      坪あたり数を減らすことで(50株)、次の苗との間隔が空くということになり、条間の30cmは変わりませんが、風通しや日当たりも違ってくるということで、自然栽培、有機栽培の人が常識的に行っている設定になります。


                      代かき2016

                      こちらは代かきの時の様子です。1度目はやや深めに、そして中2日あけて2回目はやや浅く、合計2回行います。


                      除草機掛け後

                      そしてこちら、田植え後の初のエンジン除草を掛けた後の田になります。10日に1度のペースで続けられればいいのですが、このペースを保つのは至難の技です。。


                      アーリーブルー定植

                      さてブルーベリー園ですが、去年から極早生の「アーリーブルー」を増やしております。去年やや大きめの苗木を2本植え、そして今年は2年生苗4本を定植しました。アーリーブルーは9本になりました。昔からある品種ですが、品の良い風味が気に入っております。極早生とはいえ当地では7月下旬に実が熟すので、注文を多くいただくこの時期に集中して出荷できるようにしたいとの思いで、改植を進めました。晩生の「ジャージー」を2本希望者に差し上げましたし、また生育のよろしくないものも別の場所に植え替えたりして、アーリーブルーのための場所を作っています。あと極早生としては「プル」の苗木も2本植えており、極早生で11本、そして早生の「ブルータ」と中生の「ブルーレイ」、晩生の「ジャージー」の3種で11本の、計22本になります。が、若い木が8本で、これらが本格化するまで3年はかかりそうです。



                      ブルーベリー園2016

                      そんな感じで改植作業は終了し、あとはいま植わっている木を上手に管理してくのみです。最初の園地草刈りを終え、さっぱりしました。田畑への行き帰り時などに足しげく通い、とにかく枝に触ったり混んでいるところを整理してやったり、毛虫を捕ったり(今年は少ないです!)、見守ってやることが大事かと思っています。

                      自然なというか放任栽培は果樹では当たらないという話も学びました。剪定もせずに野生で放任された、いわゆる自然状態のブルーベリーというのは存在しないのだそうです。人が剪定し枝を刈り込んでやることで花芽を着け実をならせるのが大多数の果樹だということのようです。ただ写真奥の上の方に見えておりますのは6本植えたイワテヤマナシですが、これは通常みなさん庭木では放任状態かと思います。あまり巨木にしないための外周の剪定は考えていますが、それ以上に手をかける必要はないような気もしています。こまめな剪定により実が大きくなるとか、そのようなことはないような気がするのですが。。

                      ブルーベリーを中心に、少量多品目の果樹栽培を進めていて、その様子などもお伝えしていければと思っております。

                       
                      posted by: 渡辺哲哉(園主) | 野良仕事 | 07:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |