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▼現在の奥羽の山里新着情報館

2019年3月からサイト本体と新着ブログを同時に移転しました。本体のページと併せまして、最新の記事はこちらからお願いいたします。

奥羽の山里農村いちば
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奥羽の里、岩手県西和賀町内で耕す暮らしを営んでいます。日々の山村のスケッチや、農産物の販売も行っております。

奥羽の山里からの農村通信
▼新規就農のレポートです

奥羽の里へIターン移住し、住居を構え、井戸を掘って農業を開始した1996年〜2000年頃の日常を綴ったページです。

            
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2019年3月からサイト本体と新着ブログを同時に移転しました。本体のページと併せまして、最新の記事はこちらからお願いいたします。

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サイトをリニューアルしました
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    タラノメ2019

     

    寒天作りの出張から戻り、たらの芽の栽培を進めています。とはいえこの作業は1日むったりとかかるわけではなく、作業としてはせいぜい1日3時間くらいでしょうか。頑張って作業を進めすぎても、逆に収穫期が一斉に揃ってしまい、需要をオーバーしてしまうからです。切れ目なく同じ感じで出荷をキープするには、チョビチョビが良いのです。現状では。そこは市場出荷が困難な山間地のデメリットかもしれませんね。その意味でも、もっとしっかり仕事をして出荷量を増やすためには、季節限定のものですし、インターネットからのご注文が増えてくれることを願い、そのための努力も続けるばかりですね。

     

    現在、たらの芽は厨房用の業務利用に多くを出荷しています。そのようなご希望のご注文も合わせてお待ち申し上げております。

     

     

    さて、いまの農閑期の時期にしかできないと思っていた懸案事項に、サイトのリニューアルがありました。何よりもスマホからのアクセスに対応したデザインにしたかったし、またもう一点、ホームページ作成ソフトの老朽化(?)という問題もありました。

     

    Macで作業する者にとって、Windowsのような一般的に使いやすいホームページビルダーのようなソフトがなくて、思いっきりプロ仕様のものになってしまいます。ビジュアル画面で扱えるものは値段も高く、勉強も難しそう。値段が安いものは直接タグを扱うタイプになります(やはりプロ向きですね)。いずれにしてもハードルは高くて、フリーのビジュアル画面で扱えるソフトで長年やってまいりましたが、OSやMac本体の進化に動作が着いていけなくなりつつあり、寒天出張中もずっと悩んでいた課題でした。

     

    そこで今回、WordPressでサイトを再構築することに決め、その結果スマホ対応のレスポンシブルなサイトを作ることができました。併せて、ブラウザで行う作業ということで、Safariと、画像準備用にPhotoshop(Element)のみのアプリケーションですむことで、OSの進化等の問題も解決することになりました。構築には正味10日間要しました。。

     

    慣れないツールでサイトを作るにはいろんな格闘があり、頭は朦朧として、深い森にさ迷い込んでしまった状態の連続でしたが、このほど無事すべての作業が終わり、そしてブログも新しく本体(固定ページ)と緊密に合体した構成になりました。

     

    旧ページからのリダイレクトの設定も済ませましたので、既に前のページは削除しております。index.htmlがindex.phpとなり、販売ページを格納していたshoppingというディレクトリもアクセス不要となりました。

     

    ただ、ショッピングカートだけは以前からのCGIプログラムを引き続き再設定しております。WEB MARTというプログラムを使用しておりますが、とても使いやすいです。何もかもプラグインに頼ってWordPressの中にショッピング内容も持ち込んでしまうのではなく、そこはWordPressの外で処理される仕組みになります。

     

    ただカートのCGIの中で、配送日時指定欄で出てくるカレンダー(Datapicker)のボタンが見えないという不具合があって、なんとか苦戦して自力で解決し(これだけで5時間かかりました)、また注文が経過する画面(お客様情報入力等)がスマホだとなぜか縮小表示されて見にくいという不満も解消しました。もしかしてまだまだ至らない点もあるかもしれませんが、これまで通りアクセスしていただけたら、リダイレクトに数秒要しますが、新しいサイトが表示されますので、どうぞ今後とも本サイトを宜しくお願いいたします。

     

    こちらのブログはこれで最後の投稿とします。

     

    試験的に既に2本ほど新しいブログにも同じ記事を投稿しておりますが、今後、そちらの方に宜しくお願い申し上げます。

     

    →奥羽の山里新着情報館

     

    posted by: 渡辺哲哉(園主) | - | 10:40 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    たらの芽作業の開始です
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      雪の道

       

      雪のない茅野から雪国沢内へ戻って来ました。毎日降り続いています。1.5mは超えましたね。隣の集落へ向かう山道も雪国らしい景観になっています。これから月末にかけてが山場ですので、いろいろ雪で壊されないように注意が必要です。

       

       

       

      たらの木切断1

       

      長野から戻った翌日は疲労困憊で何もできませんでしたが、2日後からは少しずつ準備にかかっています。三相延長コードが足りず調達したり、またプラグ部分をもう一度配線確認したり、作業するスペースを確保すべく整理したり、必要な道具類を雪山を越えて奥の作業場から運び入れたり、出が悪くなっていたお湯のシャワーの改善に給湯器のフィルターを外して掃除したり。。茅野で圧のある水道のシャワーに慣れた後だったので、家のシャワーが物足りず、調べてみたら、うちは井戸水だしもっと頻繁にここを掃除するべきでした(もともと井戸水は水道水より圧が弱いようです。ポンプも小さいし)。さまざまな雑事をしながら、何はともあれ駒木を切断して施設内へ伏せ込んでいくという作業を進めていかなくてはいけません。

       

      穂木はこのような感じで秋のうちに収納しておきました。こちらは住宅内に作られた作業スペースで、籾摺りや計量、精米などもここで行います。ここがたらの芽作業のメイン会場になります。

       

       

       

      たらの木切断2

       

      この電動鋸で、芽の部分を上にして切断し、上の方は短い間隔ですが芽の間隔に沿って切って行きます。下の方へ進み間隔が空いているところは7cmくらい残してカットして残りは捨てます。

       

      この作業は舞い上がる木の粉を浴びながらになりますので、防塵マスクと帽子や上着のフードは必須です。

       

      切断が終わると、カゴに入れて、水に浸けます。

       

       

       

      伏せ込み作業2

       

      一晩浸けたものをトレイに並べて行きます。トレイは稲の苗箱ですが、倒れにくくするために「プラダン」を切って十字に組み合わせた仕切り壁を作っています(別にどのようにやっても構わないでしょうが)。

       

      細い駒木もどうしても混ざってしまいますが、基本は太いもののみにします。そのためには春の畑での芽かきをしっかり行って、株の本数を立てすぎないことですね。まあ、ヒコバエでどんどん増えていく過程で細いものも畑にはありますが、そういうのは放っておきます。細くて残したものは春にてっぺんに芽が出ますので、それを採って食し、その後草刈機で刈り払いします。やがて成長してくれるでしょう。

       

       

      たら樹液取り

       

      水に漬けることで、催芽が進むとともに、樹液がトロンと溢れて来ます。この樹液が大敵で、施設内でのカビの温床となるので、並べ終わった後に水圧をかけたシャワーで丁寧に洗い流してから施設に入れます。なお、水に漬ける際は浮かんで水から出る部分がないように、重しで沈め込んでいます。

       

      施設に入れた後も樹液は出てくるので、写真のように強目の圧の形に絞ったシャワーでいつも洗い流し、同時に保湿してやるということが大事と思います(芽が育って出荷が近づいてからは芽を濡らしたくないので、水は上からはかけませんが)。水の交換も大切で、当地のような雪国では、湛水しての保湿重視よりも、水を2日くらいでこまめに落としながら、すぐ水を入れるのでなく少し水のない期間も作るというやり方が良いと思います。

       

      また、今年は小さめの噴霧器で食酢を薄めて随時散布してみたいと考えています。

       

      いずれいまは最初の一斉の生育になるのですが、1度収穫が済んでからは、収穫して取り除いたスペースに新しい駒木を差し込んでいくため、いろんなステージの木が並ぶことになるため、上からジャブジャブ潅水もできなくなります。出荷が始まる3月以降には、新しく伏せ込む駒木の樹液をかなり慎重に除去する必要があり、面倒ですが、重要な工程になります。

       

       

       

      たらの芽施設

       

      切断する場所に接した施設のスペースです。狭い場所を有効活用しようと、去年から3段ベッドになりました。畳6枚のスペースになります。水を貯めるために木枠の内側にビニールを敷いていますが、下からパイプの骨組み・コンパネ・ブルーの断熱材・ビニール・プラダン(プラスチックダンボールの略なんでしょう)の順に設置しています。それぞれのベッドに園芸ケーブルが架設してあります。上中の2段を上のコントローラーで温度管理し、中ほどに見えるタコ足装置で2段分のケーブルをまとめて上のコントローラーに送っています。下段は地面に近く寒いため一番電力を要します。ここは下の方のコントローラーで管理し、上2段よりは高めの設定で温度管理します。

       

      見えていませんが、中段と下段には2個ずつ蛍光灯を設置していて、大した灯ではないですが、タイマーで設定し時々灯してやります。ここは雪国なので外の通常のハウスは潰される危険が高く、単管と茶色のポリカ壁材で住宅の作業スペースのシャッターに接して造設した場所で栽培しているのです。さすがにハウスより暗く(ハウスも遮光はするのですが、それよりもどうしても暗い)、たらの芽の色付きが心配だったので、蛍光灯設置しました。

       

      もっとも、山形で視察したやはり豪雪地の農家では、完全に室内の暗い部屋で蛍光灯だけの明かりでたらの芽栽培していました。かえって日光が入らない方が良い色が出ると言っていたのですが、私としてはそこまで人工環境にするよりも、折衷案ということで。。本当は日光だけでやるに越したことはないと思っていますが、ただ日光はたらの芽を赤く染めることにもなるので(自然のたらの芽は緑ではないです)、結果、綺麗な緑色になってくれていることは、商品としても結構なことなんだろうと思います。そのために通常のビニールハウスでは、穏やかな遮光をします。

       

       

       

      雪あかり1

       

      さて、帰宅した翌日の夜は西和賀雪あかりの日でした。私は家でぐったり。出かけた娘が撮影した写真です。

       

       

       

      雪あかり2

       

      これは沢内病院の駐車場のもの。前の雪あかりの記事の時にも述べましたが、盛岡など都市部の雪あかりと違う点は、除雪車で巨大な雪山を作って、そこに明かりを付けていく点で、スケール感が全然違うのです。この写真も30mは下らないと思いますね。

       

      毎日雪が降り続いています。茅野ではゼロだったのに。。ちょうど帰った翌日から3連休だったので、2日目にアマゾンで「メリー・ポピンズ」を観て、3日目に盛岡で下の小3の娘と「リターンズ」を観て来ました。女の子には見せたい、という考えは偏見になるかもしれませんが、本人も大変気に入ったようだし、私も面白かった。ジュリー・アンドリュース版を前日に観て正解だったでしょう。もし観ていなくては、大砲のある家のことも、その他諸々面白さがわからないだらけだったことでしょう。

       

      昨年中の長野行きした後の現金や口座の記帳も済ませ、りんどうの資材関係の注文書も先ほど完成しました。これから中山間の事務や決算、書類整理、いろんな雑事をこなしながらになりますが(年賀状も戻ってから見ました)、たらの芽作業に精を出したいと思っております。同時に、特に小3の娘については、いまのうちです。お出かけをしてやりたいと思います。久々の再会ですしね。映画だけでなく、パイプオルガンのコンサートや、いろんな博物館関係にも連れて行く計画です。中学になれば部活や受験でお出かけもできませんから。。

       

       

      posted by: 渡辺哲哉(園主) | 農業について | 13:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      一日、長野三昧
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        禄山1

         

        2月6日を持って寒天作業が終了しました。11月26日から連続73日の稼ぎとなりました。さすがに今日は旅の疲れもあり、体を動かす気持ちになれませんで、久しぶりにMacに向かったり、娘とアマゾンの無料映画を見たり、荷物を片づけたりで、あっという間に日が暮れました。

         

        さて、せっかく長野まで来たので、2月7日は気になってた場所に寄って長野市で宿泊し、翌8日に帰路に着くことにしました。

         

        順番は後の方になりますが、一番の期待は安曇野にあるこの「碌山美術館」でした。特に萩原禄山という人物に惹かれたというわけではなく、この建物がずっと気になっていたのでした。

         

        昭和56年に信州大学人文学部に入学が決まって、広島にいたわけですが、すぐに長野の旅行ガイドブックを購入しました。その本の表紙がこの美術館でした。この雰囲気のある建物はずっと印象に残っていて、というか、この表紙とともに長野暮らしへの扉が開かれたわけでして、入学が決まって一番最初に脳裏に焼き付いた信州の画像だったのでした。

         

        そしてそれから38年が経過し、やっとその心の底に眠っていた風景に立ち会うことができました。

         

        冬ですので蔦は這っていませんが、想像したとおりの素晴らしい建物でしたね。

         

         

         

        禄山2

         

        アングルを変えての撮影です。

         

         

        美術館のてっぺん

         

        てっぺんの拡大写真です。避雷針も兼ねているようですが、美しいですね。

         

         

        禄山3

         

        車で行っても十分な駐車場があります。写真正面の受付のある棟内にはちょっとした土産物のスペースもあり、ここで子どもたちに鈴を買いました(1個500円)。

         

         

         

        野辺山1

         

        さて、寒天工場に別れを告げて最初に目指したのは野辺山の天文観測所でした。これは全国的に名の知れ渡る電波望遠鏡で有名です。これは最も奥にある立入禁止エリア内にある直径45mの望遠鏡です。

         

         

         

        野辺山2

         

        中心部の拡大です。壮大な景観です。

         

         

        野辺山3

         

        他にも小さいのがたくさんです。バックは八ヶ岳。いいロケーションですね。八ヶ岳は茅野の方からは割となだらかに見えますが、清里の方から見ると結構荒々しく、私としてはより好きな眺めです。野辺山まで来るとまた少し穏やかですが。。

         

         

        野辺山4

         

        解説の看板にもありますが、ここに匹敵する電波望遠鏡が、岩手県水沢にあり、昨年のブログでも紹介しました。

         

         

         

        やまなし1

         

        ところで、スマホで野辺山観測所を検索していたら(とりあえず車のナビに入れるために電話番号を)、野辺山のやまなしというワードに遭遇し、しかも観測所のすぐそばということで、足を運びました。なでなでし、気をもらって来ました。写真は西から東を見ています。

         

         

         

        やまなし2

         

        樹齢250年だそうですね。当園でもやまなしの実を農産加工に使えないかと優良の木を植えており、高い関心を持っております。やまなし自体は全国的に自生しているものですが、神戸大学の専門の先生によれば正式には「イワテヤマナシ」と呼ぶそうで、ここもですが、ただっ広い草原や牧草地の中にポツンと1本植わっているケースが多いのです。春に咲く白い花も綺麗ですし、シンボリックな存在感を持って眺められていたことがうかがえますね。

         

         

         

        眞田神社

         

        その次は上田を目指したのですが、野辺山から、実に遠い距離になりました。信州もいま住んでいるわけではないし、適当に走っていたんですが、2時間以上かかりました。ここは上田城跡の園内にある眞田神社です。不落城といわれたこの城は合格祈願の参拝者が多いことでも知られています。長野では夕方に県内ニュースを欠かさずに見ていましたが、受験シーズンでもあり放送もされていました。「信州ハム」がこの上田市にあり、合格祈願の絵馬を型どった形のハムを試作して受験生に配ったという話題を放送していたので、合格祈願のお守りを買った時、そのハムについて聞いてみましたが、神社としては扱いはないと言われ、手にすることはできませんでした。神社すぐそばのお土産屋さんに寄ってみましたが、ハム自体なくて、お昼はとうに過ぎているし、次のスケジュールが押していたことより、ハムは断念しました。

         

        茅野から暮れに家に贈答用のハムをスーパーのデリシア(昔の松電ストアだそうです)から送ったところ、子どもたちからもう一度食べたいとのリクエストがあったんですが、結局この後に県内で立ち寄った道の駅等で「信州ハム」を見つけることはできませんでした。ハム自体あんまりなかったんですよね。スーパーに寄ればあったかもしれませんが。

         

         

         

        萬山麺

         

        こちらは松本市の浅間温泉にある「萬山園」の萬山麺と餃子です。これを食べるために上田から有料道路を通って松本入りしました。1時ちょっと過ぎていましたが、営業中でした。去年は「しばらく休みます」で閉まっていて、念願が叶いました。

         

        これも38年ぶりなんですが、下宿先の大家さんが泊まっている3人をここに連れて行ってくれたのでした。そして食べた萬山麺はそれまでの18年の人生で最も美味しいと感じたものでした。それほどラーメン経験があったわけではありませんが。。そしてその後何十年も経ちましたが、いま持ってベスト1のラーメンです。

         

        ちなみに味噌ラーメンではありません。なんとも言いようのない旨さです。浅間温泉へ出かけられた際は是非お寄りください。

         

         

         

        萬山園

         

        店舗はこんな感じです。なお、ここ浅間温泉には「信濃屋」という「山賊焼き定食」が美味しい店がありました。当時下宿に風呂はなく、浅間温泉へ通っていましたが、山に登って下山した時はお風呂の後にここで山賊焼を食べる習慣でした。東京の出版社時代にも1度訪れましたが、その後店は閉店し、またこの近辺の道路の様子も一変してしまって、建物も残っていないと思います。何軒かあったこの辺のお土産屋さんに入っていたら、信州ハムがあっただろうかと、ちょっと後悔でした。

         

         

         

        わさび園1

         

        今回は松本は昼食と下宿前の道を通っただけで、すぐに安曇野へ向かいました。雲行きもちょっと怪しくなっってきていて。

         

        割とすぐに到着しました。せっかくなので有名な大王わさび農園を見学しました。この水車の光景は大変有名です。ただ冬だし水車は止まっていました。

         

         

         

        わさび園2

         

        わさび田の様子です。ちなみに岩手では遠野市と合併した宮守という地域が産地です。また龍泉洞で有名な岩泉町は「畑わさび」の産地として知られていて、主にチューブの練りわさび用に出荷されているようです。食文化研究会で編纂した「次世代に残したい岩手の食材30選」続編にも畑わさびは取り上げました。

         

         

         

        わさび園3

         

        安曇野といえば、道祖神ですよね。

         

        そしてこの後、上述の碌山美術館を訪れて、長野市へ向かいました。

         

        翌日(昨日)はゆっくり朝食を食べてから、ずっと下道で帰ってきました。栄村に行きたかったので、飯山・野沢温泉・栄村を経て新潟の津南入りというルートにしました。日本最大の豪雪地帯ですね。とはいえ雪が消えるのはこちらよりずっと早いんですが。

         

        長野から出発したので、高速を使わずにのんびりドライブを楽しみました。途中無料区間も何箇所かあるし、高速に乗るとトラックを追い越そうとして、かえって疲れるんですよね。どうもトラックの後ろにつくのが嫌で。。下道でもそれこそトラックに塞がれてノロノロ運転になりますがね。

         

         

         

        栄村道の駅

         

        いよいよ前から気になっていた栄村に来ました。といっても道の駅に寄っただけです。雪が降っていますね。

         

        栄村は「秋山郷」があることで私には興味津々の地でした。「秋山郷」もまた、先に述べたガイドブックに書かれていて印象に残る場所でした。一度東京時代にバイクで秋山郷を訪れたことがあります。関越で津南から入ったんでしたか。途中びっくりするくらい高いとんかつ屋さんで食べたのを覚えています(結構混んでいました)。ここで最終的な買い物を済ませました。「津南ポーク」というブランドのハンバーグとウインナーを信州ハムの代わりに買い、今日の昼食になりました。

         

        茅葺の似合う雪深い山村というのは私には本当に波長が合うんです。前にこの辺りのりんどう農家さんがうちにも見学に来られたことがあります。3.11より後でしたね。この日の夜遅く栄村でもかなり大きな地震に見舞われました。ずっとラジオを聴いていたので、リアルタイムで知った出来事でした。道中「頑張ろう、栄村」の看板を目にしました。

         

        長野市からは下道で十分と思いましたが、雪道もあったことで、12時間以上かかって夜9時過ぎに帰宅しました。何せ、新潟が長いです。道中の半分は新潟という感じでした。

         

        いずれこっちが大した雪でなくて良かったです。大ブキの時は9時以降には車が進まなかったりしますし、荷物を運ぶのも大変なので。

         

        そんなわけで岩手に戻って来ました。早速米の出荷も行い、農業がスタートしました。明日は少しでもたらの芽に着手します。まずは切断して水に漬けるところから。

        posted by: 渡辺哲哉(園主) | 季節の話題 | 18:43 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        寒天作業が終了します
        0


          70日間に及んだ茅野市での暮らしが終わろうとしています。1階の右の方がテングサを洗って水槽に漬ける仕事場、左奥は釜の建屋になり煙が出ていますね。2階は居住区で、今期は4畳半にほぼ1人で寝起きしました。


          11月26日から結局1日の休みもありませんでしたね。去年は釜に不具合があり全体のラインがストップし、1日だけ休日があって霧ヶ峰方面へドライブに出かけたんですが。今年も釜の故障はありましたが、夜中のうちに解決して何とか途切れずに続きました。


          平成も終わろうとしていますが、こんな昭和な工場が続いているんですね。あと3日ですが、朝はとても冷えていて、歩くところはツルツルです。ここにきて怪我をしないようにしたいものですし、また岩手への帰りの運転も、疲労も溜まっていることだし注意したいですね 。





          こういう風景は風物詩と言えるし、テレビや新聞の取材がひっきりなしに来ました。最近ではドローンで工房周囲を庭も含めて上空から映した放送があり(長野の6チャンネル)、とても美しく見応えある光景でした。


          小学3年生も社会科の実習でやってきました。家が近所らしく、後にまた一人で来て、この前はありがとうございました、と丁寧な3年生でした。同じ年頃の虐待で亡くなったニュースには憂鬱にさせられました。子どもを育てることが大人の最大の務めと思います。


          取材はしょっちゅう来るのだけれど、ただ、いかんせん県内発信媒体のみで、全国放送にはならないんですよね。長野県人には茅野の寒天は十分知れ渡っていると思うんですが。。全国放送するに値する光景と思うんですけどね。東北ではあまり寒天のことが日常話題に上ることはありません。昔はお盆とかに草を煮てトコロテンを作ったそうですが。


          さて、家にいざ戻ると、早速たらの芽作業に着手します。着実に技術向上を図って高品質の生産を目指します。こちらでも取り組んでみたいという人もあり、たらの芽の話題に花が咲くのは楽しいものです。


          季節労働だからこそ、他に季節的な本業を持つユニークな人が集まってきます。どうみてもサラリーマン的じゃないし、夢のある事業を思い描き、冬期の蓄えを得て、各地にまた戻っていきます。


          私が最初の離脱者になります。豪雪地ですので、他の人たちよりいち早く農閑期が訪れ、11月最終週からスタートしました。そして冬の後半のたらの芽の生産へと繋いでいきます。


          青森から多く来ていますが、だいたい3月の頭で帰省するみたいです。


          家では長女も高校受験で正念場を迎えます。お金もかかってきますよね。。


          時々思い出すセリフがあります。正確な記憶じゃないですが、昔の海援隊の歌。私もテツヤなので、小学生の当時はよくからかわれたものでした。


          働いて、働きぬけ、休もうとか、遊ぼうなんて絶対思うな、その時は死ね。というような言葉でしたね。厳しい表現ですが本当にその通りですね。特に農業で生きていこうとするなら、休むとか遊ぶとか、考えてはダメでしょう。その気構えは、寒天作業につながります。みんな当たり前のように多い人で100日間無休で働いています。。家族の笑顔のためです。


          では、次回は岩手から雪国の写真とともにご報告いたします。2月9日は西和賀の雪あかりです。



          posted by: 渡辺哲哉(園主) | 日々の暮らし | 18:57 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          1月も早や後半に
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            長野での暮らしも2/3を過ぎて、先が見えてきました。


            毎日、ひたすらに寒天の作業です。釜から出たプルプルのところてんが青いケースに入って庭に運ばれます。切れ目が入っていて、何個でしたか、一度私もやったのですが、木枠の中に並べる「天出し」の光景です。


            奥に見えるハウスは、庭で出来上がった寒天を最後に乾燥させるスペースになります。




            まあ私の任務は草を洗うことなのですが。洗った草はこのようにカゴに入れられて、この先の釜の部屋へと送られていきます。


            だいたい朝の最低気温は−5、6度です。テングサも凍るし水槽の間の歩く足場も凍ります。ローラーも凍って草を入れたカゴはスムーズに滑りません。




            天出しされて3日くらい経ったところでしょうか。まだ重そうです。




            さて、全く関係ない3連休の暦だったですが、14日には仕事終了後に一応お出かけをしてきました。尖石縄文考古館という茅野市の施設です。ここには国宝の土偶が2点所蔵されています。


            9月1日に上野で縄文展を見て以来、土偶には関心を深めておりました。




            縄文のビーナスと名づけられた土偶です(実物)。




            こちらは仮面の女神だそうです(実物)。




            建物の外にある「尖石」を見てきました。この名を取って尖石遺跡、尖石縄文館と呼ばれております。




            信仰の対象にふさわしい形ですよね。


            この後は茅野の隣の原村にある産直に出かけて味噌汁の具やお酒などを買い、去年何度か訪れた「望岳の湯」に一年ぶりに訪れて、部屋に戻りました。小正月ということで事業者さんが盛り合わせを用意してくれていて、ちょうどお酒も買ってきたところだったので、3が日以来の晩酌となりました。


            あと3週間、勤務が終了する日は確かに待ち遠しいことではありますが、その後にバラ色の生活が待っているわけではありません。いろいろな面で厳しい農業の現実に戻るわけですね。


            ただ帰路のドライブ、長野の観光という1日だけについては掛け値なしに楽しみですね。


            明日の朝仕事も寒そうです。



            posted by: 渡辺哲哉(園主) | 日々の暮らし | 17:50 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            新年のスタートはテングサとともに
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              長野県茅野市から、明けましておめでとうございます。11月26日から36日作業し、37日目の今日が折り返し後半戦のスタート日となりました。あと35日テングサ洗浄の仕事を勤め上げ、岩手に戻りたいと思います。


              朝5時から始めていますが、ちょうど早朝の2時間半が終わる頃、八ヶ岳から初日の出が昇って来ました。





              雪国西和賀ではまず見たことはありません。偶然晴れていた元旦があったとしても、部屋にいれば日の出の瞬間を目にすることは難しいですね。ここでは半分外での仕事でその最中だし、その瞬間を捉えることができました。


              電柱のそばに見えるのは八ヶ岳の西岳だそうです。ちょうど林が邪魔をして、仕事場から全貌は見えないんですね。


              初日の出は数分間おひさまの輪郭が肉眼で見えました。


              どうか今年もおひさまの力で米やにんにくに恩恵がありますように。




              寒天のお店の方が、諏訪大社に初詣後、このような飾りを作業場にかけて行きました。あまり見たことのない形です。




              テングサ洗浄の施設すぐそばの庭で、正月から作業が続けられています。広げていた寒天の乗ったかいりょうを積んでいるようです。


              今朝は−8度でした。洗ったテングサは瞬く間に凍りバスケットにくっついてしまい、とても作業性が悪いです。


              しかも洗った草を水に浸ける水槽が立ち並ぶ場所での作業ですが、その水槽と水槽の間の歩くスペースが凍って、滑ります。


              まあこれくらい冷える日が寒天の品質には良いわけですが。


              農業からはまだまだほど遠い厳寒期です。ただ、いまのテングサ作業というのは、農業に近いものがあり、休みなく働き続けることができているのも、農作業の延長線にある何らかの親和性が感じられる仕事だからなんでしょう。


              始まれば、終わる。


              1日1日が淡々と過ぎ行きます。焦って手を早めたりしないことで、心の平安(アタラクシア)が肝要です。あ、いつの間にか今日も終わったな、という感じで時間が過ぎることですね。そうすれば、すぐに2月が来るでしょう。


              むしろ戻ってからのたらの芽の仕事の方がいろいろ大変です。生鮮品だし、ちゃんと無事栽培ができて、それを無駄にすることなく売り切っていけるのか、いまの単純なテングサ洗浄の日々をむしろ懐かしく思い起こすかもしれませんね。


              今年も災害や異常気象なく、そこそこに良い収穫が得られますよう願ってやみません。今年も宜しくお願いいたします。



              posted by: 渡辺哲哉(園主) | 日々の暮らし | 17:50 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              クリスマスもあまり関係なく
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                最初に寒天工場から庭へ出た寒天が、乾燥ハウスに入りました。ここでしばらく乾燥させれば完成です。


                最初からハウスに入れておけば楽だろうと思いますが、やはり直接外気に当てて、凍ったり溶けたりを経て寒天になるんだそうですね。「す」という何か蔓を編んで作った台座の上に広げています。




                これは広げている段階です。「かいりょう」という木の枠の上にすだれ、新聞紙、白い寒冷紗にようなネット、の上に乗っています。これを上に11段積んだり、また広げたりを繰り返して寒天になっていきます。




                広げる時も、積む時も2人で向かい合って作業します。結構重いです。右下の側は地面に着いているので、こちら側に立って作業する人はカギと呼ばれる鉄の器具で1か所を引っ掛けて持ち上げます。反対側に立つ人は両手で持ち上げます。




                「押し出し」という、煮上がった寒天の生汁を運搬車で庭まで運ぶ作業をしています。トロンとしたトコロテンを天切りといって特注の刃物で刻んだものが青いケースに入っていて、これを庭に運んで、みんなで「天出し」を、すなわち「かいりょう」の上に木枠を載せて、ゴム手でつかんで入れるという作業に移ります。枠を取れば上の方の写真のように並びます。




                さて、去年来た時に、1日だけ休みがありまして、その時に諏訪にあるオルゴールの店で一番下の娘にオルゴールを買いました。が、何かで故障してしまって、そして今回このお店に持ち込んで修理してもらいました。娘は落としてはいないと言っておりましてが、お店の技術者によれば、やはり落下して壊れてしまったとのことでした。オルゴール装置自体の交換で650円で治りました。せっかく来たので、このオルゴールの上に乗せるという回転する飾りを購入し、ゴージャスになりました。飾りでサイズも大きくなって、落としにくくなったとも思います。


                もう落とさないでねと言われて店を出ました。




                テレビで「ボヘミアンラプソディー」について取り上げられていた番組を見まして、昔懐かしいクイーンの音楽に浸りたくなって岡谷市にあるスカラ座へ行って来ました。


                長野県の道路は結構混むんですよね。岩手よりも人口が多いというか密集もしているんでしょう。茅野から30分以上かかりました。




                クイーンはやはり音楽が素晴らしいし、メンバーもそれぞれ魅力的です。静かにピアノとともに始まって、強烈なフォルテシモに至る。ドラマティックです。美しい旋律が次々と繰り広げられますよね。ブライアンのギターも最高ですよね。


                中学から高校にかけて、期間としては3年間くらいでしたか。友人とカセットとかでやり取りしたり。


                ボヘミアン・ラプソディーも何度も聞きました。なぜガリレオやフィガロなのかわかりませんでしたが、全然6分間という長さを感じさせません。ラプソディー(狂詩曲)とは、いろんな曲想が寄せ集められた楽曲のことで、滑稽な部分とかも含まれるのは、リストのハンガリー狂詩曲でも同じですね。ラプソディーインブルーも「ファンタジア」を通して子どもたちにも馴染みとなっています。これもいろんな楽想の寄せ集めですね。


                Nothing is real matterとか言ってたと思いますが、matterは質料、物質で、それらは無であると。色即是空のような、形あると見えるものは実は空であると言っているのか、などと当時考えたものでした。いやto meと付け足しているので、主観的な観念論のようなことか、とか。


                曲の最後にタムタムにような音が静かに響きます。これは当時からタムタムだろうと思っていましたが、いやそこまではやらないだろう、ドラムスのシンバルでそれっぽく響かせているのだろうとも疑っていました。が、映画を観て、ロジャーがタムタムを叩いていました。さすがです。ここはタムタムでなければならぬ、とちゃんと用意したんですね。


                おそらく、この曲で私はタムタムが好きになりました。その後高校2年の後半くらいからクラシックしか聴かなくなりました。


                マーラーの曲にはタムタムが多用されますが、深く重い世界観を描写する楽器として聴き入ってしまう楽器です。


                明日も、明後日も正月も、朝5時から始め午後4時前まで、テングサの作業は続きます。

                posted by: 渡辺哲哉(園主) | 日々の暮らし | 17:47 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                冬の別なる暮らし経過中です
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                  長野県茅野市で寒天作りに従事しています。スマホ持参のため注文を受けることもでき、今回は中学生の娘が米等の出荷に携わってくれています。


                  単身赴任にはもちろんマイナス面も大きいのですが、昨今、冬だけの短期の仕事を探すことは大変困難であり、また2月初めからは、たらの芽作業も入ってくることから、70日間といった条件に応じてもらえていることは大変ありがたいことです。


                  農作業シーズン中はもっぱら一人で田畑に閉じこもってという環境でもありますから、別の環境で脳に刺激を与えることはプラスの効果もあることでしょう。土地が変わり、仕事場のメンバーも新鮮であります。この地でいろいろ得て戻りたいものと思っています。




                  こちらでの仕事は寒天作りではあるのですが、私自身は、テングサを洗浄するという特殊な業務になり、テングサを煮る釜の仕事とも、茹で上がった煮汁のところてん状態を外に並べ角寒天を仕上げていく庭の作業とも異なって、水舎といわれる一人のみの役割になります。一人という点では夏場と同じなんですが。。


                  乾燥した状態で搬入されるテングサを一晩水に漬けた後に、2台の洗浄機で洗浄します。1日に500kg弱の乾燥テングサを処理しますので、かかりきりの専従作業者が必要です。


                  去年も紹介しましたが、濡れた草の入った重いコンテナを引きずり回す重労働です。




                  茅野は八ケ岳の麓ですが、全貌がここから直接見渡せないのは残念です。


                  今年は早めに赴任したので、テングサ作業に入る前段階の庭仕事の準備もやりました。田に稲わらをビッシリ敷き詰めて、ハセ掛けに使う杉の棒で台を作り、その上に板の台座を設置して寒天が乗ります。運搬車が通行するスペースにはトバイタといって板を何百枚も敷き詰めてロープで結んでいきました。秋にこさえ、春には撤去ですが、時間をかけて念入りに準備するものだなと思いました。


                  物にはいろいろ名前が付いていて、よく覚えてはいません。


                  それにしても、稲刈りの終わった田なのに轍に水がたまっているような場所が皆無であったのには驚きでした。このように降水量が少ない土地柄だから寒天もできるのでしょう。もちろん田じゃない畑跡地もありました。


                  10日前からテングサ煮込みがスタートしていますので、現在はもう庭へは出ず草作業に専念しております。


                  朝5時前には作業を始め、夕方4時前には終了します。お風呂に入って、給食センター支給の弁当を食べ、ゆっくりくつろいで9時には就寝します。飲み会も用事も集まりもないので、気分的には大変楽です。夕ご飯も早く、ご飯もしっかり出るため、お酒は全く飲んでおりません。


                  先日、近所のスーパー(デリシアといって昔の松電ストアだそうです)で赤ワインの1升瓶を買ってきました(1,800円)。5、6回に分けて飲んで空になったら帰り時でしょう。


                  何にせよ通勤がないのは、時間的にも燃料代からも助かりますね。


                  休日はありませんので、とにかく焦らず、暮らすように日々働いて過ごすという感じでしょうか。黙々と目の前の工程の中に没入しています。




                  夕方、近所の縄文博物館に行ってきましたので、縄文土器を紹介します。美しいですよね。ヘビ柄だそうです。




                  土偶もありました。表情が個性豊かですよね。土偶というのは壊れた状態でよく見つかるようですが、わざと壊したのかもしれないそうで、安産とかを祈って祭りとか儀式に使われていたんだそうですね。


                  土偶については機会があったらまた紹介します。


                  茅野といえば、八ケ岳登山と、大学1年の夏休みの蓼科グランドホテル滝の湯でのアルバイトの思い出が詰まった土地でした。ただ茅野市内には来ていないんですが。。


                  お出かけにはまだカーナビが必需品です。


                  posted by: 渡辺哲哉(園主) | 日々の暮らし | 17:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  晩秋の「魚の番屋」探訪
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                    ちょうど一週間前になりますが、前からずっと気になってるいた岩手県野田村にある「魚の番屋」に行って来ました。


                    地元局IBC岩手放送の釣りの番組で紹介され知っていたのですが、ある漁師の方が長年木彫りの魚の創作をされていて、素晴らしい芸術作品であると報じられていました。そのラジオで入館チケットのプレゼントを募集していて、応募したところ当選したという次第です(もちろん入館料を払ってでも訪れたでしょう)。


                    11月も下旬となり、外の仕事も大体片付きました。冬の仕事が始まる前の束の間の休日です。


                    「番屋」の場所はHPで見ても実に分かりにくい場所で、実際迷いました。この展示館、割合最近にできたようで、車のナビには入っておらず、最近購入したスマホのグーグルマップを併用して進みましたが、ナビとスマホが交差点で正反対の指示を出したりして最後は苦笑しながらの運行です。


                    中での撮影は禁止だったので、その素晴らしい作品群を紹介することはできませんが、迫力ある彫琢の魚群を存分に堪能してきました。




                    その後は、ちょっと大回りになりましたが、一戸町に向かい、「御所野縄文公園」へ寄りました。にわか縄文ファンというわけでもないですが、9月最初に東京上野で見た「縄文展」があまりに素晴らしく、その時にあった「鼻曲がり土面」がここ岩手県の一戸の所蔵とのことで、子どもたちにも見せてやろうと決めていました。残念ながら展示はレプリカで、本物は上野の後にいまはフランスに行っているそうでした。そのことは前もってわかっていたのですが、この日しかもうないだろうと思い、番屋と合わせてドライブに行ってきました。


                    さて、写真は手元にないのですが、最後の秋仕事であるたらの木の伐採と搬送、そして束ねて小屋に収納する一連の作業を終えました。たらの木はこれから2か月間休眠し、そして芽吹き作業は2月からスタートする計画です。





                    現在は、去年と同様に長野県茅野市に出向いていて、寒天作りのために庭の準備作業を進めています。去年より10日早く来ていまして、その分終了も10日早めてたらの芽に繋げたいと思います。


                    今年はスマートフォンとともに赴任しているので、メールはすべて送受信できますし、お米の注文につきましては中学生の娘に梱包出荷作業をしてもらう段取りになっています。少しずつ農作業に関わるようになってくれて、頼もしく思っています。


                    にんにくについてはまずは在庫分を黒にんにくに回しますので、青果の方は販売を終了しましたが、黒にんにくは出荷対応させていただきます。お米と同様に変わらぬご利用をどうぞ宜しくお願い申し上げます。


                    寒天作り工程については、また折に触れお届けいたします。



                    posted by: 渡辺哲哉(園主) | 日々の暮らし | 19:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    山形県へ農業研修旅行(認定農業者サミット)
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                      サミット全体会

                       

                      秋も深まり、収穫後の片づけ作業に追われています。積雪までもうあまり時間が残されていません。

                       

                      そんな心穏やかならぬ時期になっているのですが、11月に入ると何かと行事が目白押しになってきて、毎年全国で行われている認定農業者サミットが今年は山形県で行われるということで、参加してきました。一昨年には岐阜まで出かけてきました。去年は高知だったようですが不参加です。もちろん毎年参加することではないし、今後はしばらくないと思います。今年は近場で良かったというところですね。

                       

                      初日に午後から全体会が行われ、写真の会場に全員が収容するのですが、中身的には儀礼的なもの半分です。メインの内容は開催県によって自由に決められることと思いますが、今年のメインはパネルディスカッションでした(その前にいろんな受賞者の表彰があり、これはどの県も同じです)。2回目の参加ということでつい以前の時と比較してしまいますが、内容的には前々回開催の岐阜の会の方が良かったです。視聴覚技術を駆使してステージの踊りと音響、それにプロジェクションマッピングが加わって、岐阜の四季の農村の光景の推移を多彩な手法で表現し、実に素晴らしいものでした。

                       

                      今年行われたパネルディスカッションも、等身大の農家でしかも個性ある取り組みの方が話すことですし、勉強にはなりました。ただ、内容的には想像がつくこともありますし、こうした会場で突っ込んだ深い議論にはなかなか至りませんで、やっぱり岐阜の時が良かったかなという感じです。こうしたビッグなイベントを開催するというのはいずれ周到な企画や準備が求められ大変なことですね。

                       

                       

                       

                      サミット試食コーナー

                       

                      こちらも2度目ということで恒例のようです。特産品の試食コーナーです。時間的には初日の午前中でこちらが皮切りになります。屋内と屋外に分かれ、こちらは屋外のコーナーです。山形牛ステーキに行列ができています。割と早い時間帯からいたので、まだそれほど混雑はしていません。他に、芋の子汁、鶏肉の何か(照り焼きだったか)、そして餃子のコーナーと、結構充実していました。朝はホテルのバイキングでしたし、今日は食事関連は満点です。

                       

                       

                       

                      サミット弁当

                       

                      昼は昼で特製弁当が出ます。山形の料理がふんだんに盛り付けられています。

                       

                      ちなみに、携帯をようやく買いました。シャッター音が大きかったり、連写になってしまいびっくりと、まだまだ使い慣れませんが、写真はとても綺麗ですね。iPhone8です。

                       

                       

                       

                      サミット懇親会

                       

                      全体会が終わってコース別に県内各地に散らばります。夜になって懇親会会場です。県内に何か所かに分散して(8か所くらい?)、懇親・宿泊します。全国の農業者と接する機会になりますね。私は鶴岡市方面のコースを選び、鶴岡市にいます。西和賀からは農家3人+役場農林課職員1名の4人参加。役場の公用車で前日暗くなってから5時頃に出発し、山形市内で1泊しました。4人ともコースはバラバラで、このホテルへ向かったのは私1人です。

                       

                      仲間で同じコースに希望という例もありますが、基本は普段の同郷メンバーはシャッフルされて、テーブルも宿の部屋も別々にしてできるだけ遠方の初対面の交流を促そうというのが会の趣向ですね。

                       

                      法螺貝を持った武者の登場で始まり、太鼓の演奏があって、懇談という感じです。

                       

                       

                       

                      亀の尾資料館

                       

                      2日目です。私のコースではまず「亀ノ尾」という古いお米についての資料館を訪問しました。昔「夏子の酒」という有機稲作を扱った漫画がありましたが、ここで栽培された酒米が亀ノ尾という山形県庄内地方で育成されたお米だったのですね。庄内というのをちょっと地理的に誤解していましたが、鶴岡の辺りだったのですね。県内北西部になり雪もそれなりにありそうですが、平野だし暖かい地域です。

                       

                       

                       

                      亀の尾1

                       

                      亀ノ尾は長棹種でいまでも山形県内で敢えて〆縄作り用に栽培されているという話でしたが、実は岩手県内でも何軒かの自然栽培の農家さんが主食用米として生産なさっています。現代の餅系主流の米とは違った味覚も喜ばれるし、栽培上も多肥は不適で、無肥料栽培向けといえます。陸羽132号を栽培したことがありますが、当地では寒すぎた感じで、かつ病気に弱いのが欠点でした。ひとめぼれに変えましたが、ずっとよく出来ます。亀の尾、沢内ではどうでしょう?? 気になる品種ですね。

                       

                       

                       

                      亀の尾2

                       

                      穂がオサガメの尾に似ているらしいです。

                       

                       

                      亀の尾3

                       

                      学芸員さんから話を聞きます。阿部亀治という篤農家が、水口(みなぐち)近くの冷たい水の場所で豊かに実っている稲を見つけ、その籾を元に育成したそうです。ここは庄内よりもずっと寒いので、このようなおそらくは寒さに強い稲は魅力的です。

                       

                      ふつう米の品種育成というのは試験場など公的機関によるものというイメージがありますが、ここ庄内地方では民間育種家が多く取り組んできたという独特の経緯を持つ地域らしいです。

                       

                      亀ノ尾、いいですね。。

                       

                       

                       

                      花きセンター1

                       

                      さて、次に花き育苗センターを訪れました。庄内地方は花き栽培も盛んで、ストックが有名らしいです。育苗センターでプラグ苗を生産し、農家に配布しているとのことです。写真は播種機ですが、正面奥の方で土を入れたプラグトレイがここで播種されるようです。

                       

                      青い金枠に先端が白く丸いプラスチック上の突起がプラグ穴の数だけ付いており、種が巻かれる場所にまずくぼみをつけるのだそうです。

                       

                       

                       

                      花きセンター2

                       

                      次に種が蒔かれます。非常に小さい種ですが(黄色い帯状に写っているのが種の集合)が回転するローラーの突起部分に付着して、プラグのくぼんだ部分に整然と着地していきます。

                       

                       

                       

                      花きセンター3

                       

                      播種されたプラグトレイはこの冷蔵室で少し冷蔵されてから、育苗に入るのだそうです。

                       

                      普及員さんがバスに乗り込んで案内をしてくれましたが、花きの方もおられ、立ち話でりんどうのこともうかがいました。山形には「ハイネス」という県育成のシリーズがあるそうですが、ここ庄内地方は暖かいため作付けはなく、全県的に奥羽山脈寄りの中山間地域に散らばっており、ここだという特定の産地はないそうでした。時々農業新聞の市況で山形のりんどうは良い値段になっていますよと伝えました。東北の日本海側はりんどうに好適な気候と言えるかもしれません。雪もほどほどに早く解けてくれる方が、春に早くからじっくり作業にかかれて良いんですが、西和賀はちょっと多すぎですね。支柱も痛められますし。山形は適地でしょう。小国のような豪雪地になるとまた違いますが(2月に訪れました)。

                       

                       

                       

                      クラッセ1

                       

                      3番目に訪れたのは「クラッセ」という名の米倉庫を改造した工房・店舗・レストランの合体した施設です。余目駅のすぐそばにあります。

                       

                       

                       

                      クラッセ2

                       

                      担当責任者から話を聞きます。菓子・惣菜など農産加工の工房が3室くらいあり、他に業者のテナント利用の部屋もありました。この施設で営業許可を取っていて、個人向けとして組合員というか利用者ですが、年間500円の会費で利用できるそうです。ほぼ実費のみの負担なんですね。予約で結構いっぱいに埋まっていて、なかなか予約が取れないみたいでした。専業主婦の趣味的利用から、本格的な農産加工まで、さまざまだそうです。われわれだと、農産加工=冬というイメージになりますが、こちらでは年間を通して埋まっているようです。

                       

                      販売の方はこちらの組織が責任者となり、商品のクレームも受ければ、セールスに出張することもある、そういうお話でした。左の窓の向こうが工房になります。

                       

                       

                       

                      クラッセ3

                       

                      ガラス越しに工房を覗きました。新しい施設のようですね。細かく立ち入りませんが、高額な機械も入っていそうです。

                       

                      このあと店舗でお土産を買い、レストランで昼食(豚の焼肉)を食べました。全体の運営は町で(庄内町)、町職員が管理しているようでしたが、こうした施設があるというのは、われわれから見ても羨ましいですね。自前でこのような設備というのは個人レベルの小規模ものでも投資はかなりだし、覚悟もいります。気軽にまずはやってみようという体験ができますね。やってみること、は大事ですね。

                       

                       

                       

                      クラッセ4

                       

                      すぐそばには余目駅。駅から見てもそんなに大きな町ではなさそうですが、いま見た施設は立派です。施設の立ち上げに関しては議会の否決もあったりしたそうで、簡単ではなかったようです。費用対効果の勝算は難しかったかもしれませんが、しかし現在はうまく軌道に乗っている感じでしたね。おそらくは直接の店舗訪問者への販売というよりは、積極的に全国的に仕掛けているんだと思います。

                       

                      さくらんぼのタルト、と、ラフランスのキャラメル、地元産の醤油を買って帰りました。私はだいたい旅先で醤油を買ったりします。

                       

                       

                       

                      クラッセ5

                       

                      昼食後、これで研修項目は終了しました。オレンジジャケットのスタッフさん(多分多くは普及員)、ありがとうございました。ここから3時間近くかけて、最初に役場の車で乗り入れた全体会場へ戻り、国道13号で沢内へ帰ってきました。そういえば参加した3人の農家はいずれも沢内で、湯田の農家はいませんでしたね。役場職員は湯田の人でしたが。

                       

                      バスガイドさんがいましたが、確か岐阜の時はいませんでした。全体会場(だいたい県庁所在地近く)から各コースの拠点(懇親会場)までの長距離移動中も、岐阜では普及員さんがずっとガイドをしてくださり、さまざまな地元の農業事情を話してくれ、良かったなと思い出しました。今回のガイドさんもまた一生懸命で観光的なことまで話してくれましたが、岐阜の普及員さんの時はバスガイド的な観光の話はありませんでしたね。

                       

                       

                       

                      白鳥

                       

                      なんと白鳥が田んぼにいます。何か所もでした。岩手では川や湖にのような水の上でしか見たことありませんでした。車窓からです。バスでは栃木のトマト農家さんと同席で、フレンドリーに話をしてくれる方でした。

                       

                       

                       

                      旧山形県庁1

                       

                      さて、今回のサミット旅行では、前日出発の計画としていました。日暮れも早い時期だし、当日早朝に出て渋滞等でイライラするよりも、前泊でゆっくりしても農作業の進みに変わりはないし、サミット自体では町内参加者はみんなバラバラになるので、前夜に懇親する機会があってもいいねということで、山形市内に泊まりました。

                       

                      翌日、10時のサミット開始時までの間、旧山形県庁の庁舎を訪ねました。大正時代の作りで、西洋風に中庭を取り囲む四辺形の建築でした。

                       

                       

                       

                      旧山形県庁2

                       

                      昔の洋風の部屋です。「るろうに剣心」のロケで使われた部屋だそうでした。

                       

                       

                       

                      りんどう廃園

                       

                      さて、家の仕事です。廃園にするりんどうのネットを外し、支柱を抜き、自然状態に戻っています。マルチですが、秋は多忙なので、春のまだ地面が湿っているうちに除去しておりました。天候を見て、廃園の耕耘の実行です。

                       

                      結構背丈もあり林立しているのですが、綺麗にすき込まれていくものです。1畝ずつバックで戻りながら最低速でゆっくり耕します。

                       

                      トラクターですが、古い22馬力を使っていましたが、エンジンの冷却系統のパイプに穴が空いて(いわゆるガスケット抜け)、エアクリーナーからの空気の取り込み口の方の破損なのでしょう。エアが冷却水内に入ってリザーバータンクまで逆流し、圧力でリザーバーのキャップを外しポタポタ水を撒き散らしながらの耕耘作業という状態でした。30分もすれば冷却水も減って水温(あるいは水量か)の警告灯がつき、しばらく休ませて、ラジエーターキャップ から水を足して満杯にし、また30分作業するという感じでした。この秋のことで、にんにくや小麦の耕耘には難儀しました。。

                       

                      ちょうど農機屋さんに良い中古があり、値段も手頃だったので、買い替えとなりまして、今回この25馬力の四駆のトラクターの初仕事となりました。隅っこの方のぬかるみ箇所もぐいぐい進んだし、これだけの草丈をよくすき込んでくれました。

                       

                      いまは次年度に残す他のりんどうの片づけも終盤で、もうちょっとでOKです。とりあえずの粗片づけは終わりネットも外しましたので、雪が降っても大丈夫です。

                       

                      りんどう以外には、あとはハセの片づけと、たらの木の伐採です。伐採は昨日少し手を着けてみました。りんどうや稲作が終わると、たらの芽のシーズンの始まりです。まずは穂木を作業場内に収納し、年を越して休眠が冷めてからのふかし栽培となります。雪がない地方では、その都度必要な分だけ伐採して芽出しをすることができますが、豪雪地なのでそうはいきませんね。。

                       

                      これらの作業が終わったら、少したらの芽栽培室の外壁や天井屋根部の修繕をして、長野(茅野市)へ寒天作りの出張に2か月出かける予定です。

                       

                      タイヤ交換もやらなくては、でした。

                       

                       

                       

                       

                       

                       

                      posted by: 渡辺哲哉(園主) | 農業について | 07:53 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |